• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

アグネスゴールド産駒のジャネールモネイが無敗の牝馬3冠を達成



写真 : JOCKEY CLUB BRASILEIRO https://www.jcb.com.br/home/noticias/289953/rainha-janelle-monae-a-sexta-triplice-coroada-do-turfe-carioca/

 ブラジル競馬史に新たな1ページが加わった。4月11日にガヴェア競馬場で行なわれたブラジル牝馬3冠競走最終戦のGⅠゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ(芝2400m - 3歳牝馬)は、ヘンダーソン・フェルナンデス騎乗の圧倒的1番人気ジャネールモネイ(Janelle Monae)が、同馬主のジョアチンガ(Joatinga)のサポートを受けてスムーズに4番手を確保すると、直線で先に抜け出した5番人気のザラバターナ(Zarabatana)をきっちり捕まえて優勝。史上6頭目、無敗では史上2頭目となるブラジル(カリオカ)牝馬3冠を達成した。勝ちタイムは2分26秒14。2着にはザラバターナが、3着にはノンメルシー(Non Merci)、同着の4着にもザシスター(The Sister)が入り、アグネスゴールド産駒のワンツースリーフォーとなった。


 ジャネールモネイは父アグネスゴールド、母ジャストラッキー、その父スペンドアバックという血統の3歳牝馬。生産者、馬主は共にサンタ・ヒタ・ダ・セハ牧場。2021年1月10日のデビュー戦を勝利し、2戦目でブラジル牝馬1冠目のGⅠエンヒキ・ポソーロ(芝1600m - 3歳牝馬)、3戦目でブラジル・オークスにあたるGⅠヂアナ(芝2000m - 3歳牝馬)を優勝した。通算成績は5戦5勝(GⅠ3勝)。


 ブラジル牝馬3冠は、1991年インディアンクリス(Indian Chris)、1998年ヴィルジニー(Virginie)、2000年ビーフェアー(Be Fair)、2012年オールドチューン(Old Tune)、2017年ノーリグレッツ(No Regrets)に続いて6頭目。無敗での3冠となると、ヴィルジニー以来23年ぶり史上2頭目という快挙である。鞍上のヘンダーソン・フェルナンデス騎手、管理するルイス・エステヴェス調教師は、昨年マイスキボニータ(Mais Que Bonita)で惜しくも牝馬3冠を逃しており、今回はその雪辱を果たした。


 アグネスゴールド産駒は同日のGⅠクルゼイロ・ド・スル(ブラジル・ダービー)も制しており、2020/2021シーズンにおけるアグネスゴールド産駒によるブラジルでのGⅠ勝利は7勝目となった。勝利数と獲得賞金額でも種牡馬リーディングのトップを走っており、ブラジル版JRA賞である『モッソロー賞』の最優秀種牡馬を獲得するのはほぼ確実だろう。実のところ、2019/2020シーズンもアグネスゴールドが最優秀種牡馬に選出されるはずだった。しかし、Covid-19の影響でブラジルの開催日程が乱れたため、授賞式が中止になってしまった。今シーズンはそのリベンジを果たせそうだ。


 アグネスゴールド産駒はこれまで数多くのGⅠ競走を制し、ついに無敗の3冠牝馬まで輩出した。残っているのは、ブラジル競馬の2大GⅠ競走、ブラジル最大のGⅠ競走であるブラジル(芝2400m - 3歳以上)と、サンパウロ地区最大のGⅠ競走であるサンパウロ(芝2400m - 3歳以上)である。アグネスゴールドは2020年でかぎりで種牡馬を引退した。チャンスは残り少ないが、産まれ故郷に見捨てられた逆境をはねのけた、最強世代最強の遺伝子に不可能はない。


■ ゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ



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