
木下 昂也(Koya Kinoshita)
オーブの導入によりウルグアイ生産界は新たなページをめくる
"Con la llegada de Orb, la crianza uruguaya suma un nuevo hito"
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最終閲覧日:2月16日
ウルグアイの生産者グループが所有権を買い、ケンタッキー・ダービー馬オーブは今シーズンからウルグアイで種牡馬として供用される。アメリカではすでに4世代が競走馬として走っている。
2021年の南半球での種付けシーズンが到来するまでまだ数ヶ月もあるが、数日前にオーブが種牡馬としてウルグアイにやってくるというニュースが流れた。オーブはウルグアイ競馬が導入したもっとも著名な馬の1頭である。近年、ウルグアイは優秀な種牡馬や繁殖牝馬への投資を行ない、馬質の改良に意欲的である。
2013年のケンタッキー・ダービー馬であり、アメリカですでに4世代が競走馬としてデビューしているオーブの導入は、21ものウルグアイ生産牧場の連合によって実現した。彼らはクレイボーン牧場からオーブの所有権を買い取った。
オーブの競走成績は12戦5勝。ケンタッキー・ダービーに加え、GⅠフロリダ・ダービー、GⅡファウンテン・オブ・ユースSを勝利した。また、プリークネスSでは4着、ベルモントSでは3着、トラヴァースSでも3着に入っている。
「これはウルグアイ競馬界にとって重要な1歩である。ケンタッキー・ダービーにしてフロリダ・ダービー馬、そして3冠競走すべてで掲示板に載った馬を連れてこられるなんて滅多にない。母系も素晴らしい。アメリカではすでに勝ち馬も輩出している。北米市場は非常に複雑である。そのため、ウルグアイのような限られたリソースしか使えない競馬界では、オーブ級の馬を連れてくるのに生産者が協力し合う必要があった」と、ウルグアイの名門牧場ラ・コンコルディア牧場のラウール・グスタボ・カサラス氏は述べた。
オーブはすでにアメリカで結果を残している。競走年代に達している4世代において、8頭の特別競走勝ち馬の父となっている。その中には、2018年のGⅠスピナウェイSを制したシッピカンハーバー(Sippican Harbor)や、重賞好走歴のあるミセスオーブ(Mrs. Orb)が含まれる。
「我々ラ・コンコルディア牧場にとって、オーブの導入は革新的な出来事である。牧場は数年前から力をつけており、2019年には最優秀生産牧場に、2020年にもリーディングを獲得することができた。ウルグアイで行なわれている国際GⅠを2勝できたのは大きな誇りである。オーブ購入のプロジェクトに参加できたのは我々にとって重要な1歩である。うちで供用されているイオヤビッグタイムの産駒が活躍しており、そのうちの1頭アフステフィスカルはメイダン競馬場で大きなチャレンジをしている。オーブも同じ役割を担うことになるだろう。将来が非常に楽しみである」と、同氏は語った。
競走馬として260万ドルを稼いだ馬のウルグアイ到着は3月初旬と見られている。購入プロジェクトにはサン・ミゲル・デ・ケグアイ牧場、ドン・フーカ牧場、ベッティーナ牧場、ラ・コルーダ牧場、アルボリート牧場、サンタ・マリーア・デ・フンカル牧場などが加わったが、繋養先はその中の1つクアトロ・ピエドラス牧場になる予定である。協力し合えばより強固になれるということだ。
※クアトロ・ピエドラス牧場にはインバソール(Invasor)も繋養されている。
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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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