• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

サンドバレーラが牡馬を撃破。変則5冠制覇へ


写真:OFICIAL INH(@OficialINH) https://twitter.com/OficialINH/status/1419408545091624965

 ベネズエラにとんでもない牝馬が現れた。キングセラフ産駒の3歳牝馬サンドバレーラ(Sandovalera)である。


 サンドバレーラは6月27日にベネズエラ牝馬3冠競走の1戦目GⅠイポドロモ・ラ・リンコナーダ(ダ1600m)を優勝すると、7月18日に行なわれた2冠目GⅠプレンサ・イピカ・ナシオナル(ダ2000m)も制して牝馬2冠に輝いた。ただの2冠ではなく、5戦5勝、重賞4連勝という無敗の2冠馬である。


 本来なら、牝馬3冠目のGⅠヘネラル・ホアキン・クレスポ(ダ2400m)に出走するのがセオリーなのだが、2冠制覇後に陣営が選んだのは、なんと牡馬2冠目のGⅠクリーア・ナシオナル(ダ2000m)への出走だった。開催は7月25日。連闘で牡馬に挑むという異例、かつ過酷な選択である。


 迎えたGⅠクリーア・ナシオナル。1週間で4000mを走ることになったサンドバレーラだが、ハイメ・ルーゴ騎手を背に道中は2,3番手をリズム良く進むと、早くも3コーナー過ぎで逃げていた牡馬1冠目の覇者パーセキューテッド(Persecuted)を捕まえて先頭に立った。直線でも脚色はまったく衰えず、追い込んできたテンプラリオ(Templario)に4馬身の差をつけて逃げ切った。3着にはパーセキューテッドが粘った。これで6戦6勝、重賞5連勝、牝馬2冠と牡馬1冠を制するという類を見ない戦績となった。


 ベネズエラのスポーツ紙『リデル(Líder)』によると、この後は牝馬3冠最終戦のGⅠヘネラル・ホアキン・クレスポに出走して無敗の牝馬3冠を達成し、再びの連闘策で牡馬3冠最終戦のGⅠレプブリカ・ボリバリアーナ・デ・ベネスエラ(ダ2400m)に出走し、牡馬2冠まで手に入れるというプランがあるそうだ。牡牝合わせて6冠中5冠を無敗で優勝するとなれば、世界の競馬史を見渡してもおそらく史上初の快挙だろう。また、12月にはプエルトリコで行なわれる中米最強馬決定戦であり、カリブ地域のダービーにあたるクラシコ・デル・カリベの出走も目標にしている。サンドバレーラの驚異はまだまだ終わりそうにない。


※追記(2021年7月28日)

2009年、ベネズエラのバンベーラ(Bambera)が牝馬3冠+GⅠホセ・アントニオ・パエス、GⅠレプブリカ・ボリバリアーナ・デ・ベネスエラ(ベネズエラ・ダービー)の牡馬2冠を制覇し、計5冠を達成した。しかし、デビュー戦となったGⅢ競走で4着に敗れているので、無敗での達成ではなかった。


■ GⅠクリーア・ナシオナル


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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