• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ブラジル・ハットトリック産駒がGⅠ初制覇


写真:Jockey Club Brasileiro https://www.jcb.com.br/home/noticias/298440/gp-margarida-polak-lara-macadamia-de-perdedora-a-campea-de-g1/

 6月27日、ブラジルのガヴェア競馬場で行なわれたGⅠマルガリーダ・ポラーク・ララ(芝1600m - 2歳牝馬)は、馬群の中団を追走したベルナルド・ピニェイロ騎乗の7番人気⑪マカダミア(Macadamia)が、直線で外から鋭く伸び、2着に2馬身差をつけて優勝した。マカダミアは未勝利馬としての参戦であり、キャリア初勝利がGⅠの大舞台となった。重馬場の勝ちタイムは1分37秒08。また、同馬を管理するアンテノール・メネゴーロ・ネト調教師は、昨年のインソサイエティー(In Society)に続いてこのレース連覇となった。2着にはアグネスゴールド産駒のリーガルタイト(Regal Tight)が入線したが、ゴール手前で3着入線のワイルドイヴェント産駒ジャストライク(Just Like)に接触したことが妨害とみなされ、2着ジャストライク、3着リーガルタイトに着順が入れ替わった。


 マカダミアは父ハットトリック、母の父ノーザンアフリートという血統の2歳牝馬。ブラジルのスプリングフィールド牧場の生産で、馬主もスプリングフィールド牧場。4月17日にデビュー戦としていきなりシダーヂ・ジャルディン競馬場のGⅡ競走に出走して5着になると、2戦目のGⅠジョアン・セシーリオ・フェハスではヴェナトリクス(Venatrix)からクビ差の2着と好走した。未勝利馬ではあったが、世代上位の素質を有していることはすでに証明していた。


 ハットトリックは2009年から2012年までアルゼンチンで種牡馬として供用され、GⅠ勝ち馬を輩出するなど活躍したが、ブラジル産まれのハットトリック産駒は2018年世代、現2歳馬が初年度となる。ブラジル・ハットトリックにとってこれが初の重賞・GⅠ勝利となった。ハットトリックは2020年8月に上大静脈損傷によってこの世を去ったが、そのときの繋養先だったスプリングフィールド牧場の生産・所有馬が初のビッグタイトルをもたらしたというのは何かの縁だろう。


 ブラジル・ハットトリックの産駒は2018年世代に加えて、2019年世代が84頭、2020年世代が67頭おり、最終となる2021年世代が数頭産まれる予定である。南米では有力な後継種牡馬がアルゼンチンのハットニンジャ(Hat Ninja)しかいないため、これら限られた産駒から活躍馬が登場することを願っている。



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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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