• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ブラジル(カリオカ)3冠最終戦を展望

 Covid-19 の感染拡大により、リオ・デ・ジャネイロ州が4月8日までスポーツ・イベントの開催を中止するよう命じたことで、ガヴェア競馬場も5,6,7日の開催を延期せざるをえなかった。もしかしたら11日の3冠最終戦にも影響が出るのではないかという不安もあったが、無事に出走馬が確定した。今回は3冠最終戦を展望する。



ゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ


 牝馬3冠最終戦となるゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ(芝2400m)には12頭が出走する。GⅠエンヒキ・ポソーロ、GⅠヂアナと無敗で2冠を制したジャネールモネイ(Janelle Monae)に加え、1冠目2着、2冠目5着のアイビリーヴインマジック(I Believe In Magic)、2冠目2着のアイドルウェイズ(Idle Ways)が出走する。しかし、2冠目の3着馬リタディカッシア(Rita Di Cascia)、4着馬シェリーヴィ(Cherie Vi)は回避した。とりわけ、2冠共に良い末脚でジャネールモネイに迫り、距離が伸びて良さそうだったシェリーヴィが出走しないのは残念である。


■ 出馬表


 ジャネールモネイが無敗の3冠なるか? レースの注目はこの1点のみである。1冠目のエンヒキ・ポソーロは、ジャネールモネイと2着馬との差がクビ、4着までが1馬身以内という混戦での決着だった。2冠目のヂアナでは、2着馬との差が1 1/2馬身まで広がった。絶望的な着差ではないので、勝負づけが済んだとまでは言わないが、既存勢力の中からジャネールモネイを逆転できる馬が現れるとは思えない。


 したがって、ジャネールモネイと初対決となる馬を調べるべきだろう。ジョアチンガ(Joatinga)コスタアズーラ(Costa Azzurra)ザンダ(Zanda)ヘザアレンダ(Reza A Lenda)グローリアドカピタン(Glória Do Capitão)の5頭である。だが、いずれも1勝馬ないし2勝馬で、重賞での勝ち鞍どころか、重賞に出走したことがある馬もほぼいない。実績不足は否めず、よほどの変わり身を見せなければ、3冠戦線上位馬には勝てそうにない。


 強いて言うならば、アイドルウェイズには逆転の光がかすかに見える。ジャネールモネイは2冠戦で共に1番枠を引いたが、今回は10番枠を引いてしまった。一方、アイドルウェイズは6番枠を引いた。枠順の有利を活かし、昨年マイスキボニータの3冠を阻止したタンガニーカのように、2400mの長丁場をマイペースであれよあれよと逃げ切ればいい。


【筆者予想】

◎ アイドルウェイズ

○ ジャネールモネイ

▲ ザラバターナ

アイビリーヴインマジック


 ゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロの発走は、日本時間12日の午前5時40分である。


■ 1冠目エンヒキ・ポソーロ


■ 2冠目ヂアナ



クルゼイロ・ド・スル(ブラジル・ダービー)


 今年のクルゼイロ・ド・スル(芝2400m)には12頭が出走する。12頭中10頭が2冠目のフランシスコ・エドゥアルド・イ・リンネオ・エドゥアルド・ヂ・パウラ・マシャードに出走しており、ほとんど再戦と言っていい。したがって、上位馬の優位は揺るがず、とりわけ、1冠目のエスタード・ド・ヒオ・ヂ・ジャネイロを制したウットーリ(Uttori)と、2冠目を制したクーロエカミーチャ(Culo E Camicia)の2強という構図である。


■ 出馬表


 堅実なのは、あるいは馬券の軸にするのならウットーリだろう。デビュー戦では最下位に敗れたものの、その後の5戦すべてで3着以内を確保している。直線で安定して伸びてくれる。4番枠も良い。


 一方、クーロエカミーチャは彗星のごとく現れた馬である。前走は9番人気の伏兵だったが、最後方追走から直線だけで全14頭をごぼう抜きする凄まじい末脚を見せ、ウットーリを差し切った。あれだけの脚があるのだから、距離はまったく問題ないだろう。1番枠で包まれないかがポイントになりそうだ。前走が実力だったのか、それともマグレだったのか、今回で明らかになる。


 前走3着のオリンピックコルチノイ(Olympic Korchnoi)は逃げ馬で面白い存在だったが、大外枠を引いたのが痛い。4着のGⅠ馬ジャクソンポロック(Jackson Pollock)は叩き3戦目で良化してきそう。5着のサンパウロ・ダービー2着馬オリンピッククレムリン(Olympic Kremlin)は、1冠目で13着と躓いたが、復調気配で侮れない。


 3冠戦線初出走となる新勢力は、ヘイドカマローチ(Rei Do Camarote)オスプレイ(Osprey)の2頭である。両馬とも実績では劣るが、昨年9月のGⅠリンネオ・ヂ・パウラ・マシャード(芝2000m)ではオリンピッククレムリン、ジャクソンポロックといった有力馬に先着しており、一発あってもおかしくない。どちらもこれが今年2戦目であり、ダービーに照準を合わせてきたように思える。


【筆者予想】

◎ オリンピックコルチノイ

○ ウットーリ

▲ クーロエカミーチャ

オリンピッククレムリン


 クルゼイロ・ド・スルの発走は、日本時間12日の午前5時7分ごろを予定している。


■ エスタード・ド・ヒオ・ヂ・ジャネイロ


■ フランシスコ・エドゥアルド・イ・リンネオ・エドゥアルド・ヂ・パウラ・マシャード


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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