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ブラジル2冠目を展望

写真 : El Turf

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 3月14日、ブラジルのガヴェア競馬場でブラジル3冠競走の第2戦目が行なわれる。今回は有力馬の紹介を兼ねてレース展望をする。


 牝馬2冠目はブラジルのオークスにあたるGⅠヂアナ(芝2000m - 3歳牝馬)である。出走は13頭、うち7頭が1冠目のGⅠエンヒキ・ポソーロ(芝1600m - 3歳牝馬)に出走した。



 最有力と見られているのが、エンヒキ・ポソーロを制したアグネスゴールド産駒のジャネールモネイ(Janelle Monae)である。ここまで2戦2勝。無敗の牝馬2冠馬の誕生なるか。また、アグネスゴールド産駒は昨年もマイスキボニータ(Mais Que Bonita)が牝馬2冠に輝いており、産駒による2年連続の2冠が懸かっている。


 しかし、ジャネールモネイが抜けた存在というわけではない。1冠目は人気が割れており、2着アイビリーヴインマジック(I Believe In Magic)、3着シェリーヴィ(Cherie Vi)、4着ケジェール(Queller)までが勝ち馬から1馬身圏内に入るという大混戦だった。展開や位置取り次第で着順がひっくり返ってもまったく不思議ではない。


■ GⅠエンヒキ・ポソーロ


 筆者が本命に推すのが、ジャネールモネイと同じアグネスゴールド産駒、かつ、同じルイス・エステヴェス調教師のザラバターナ(Zarabatana)である。デビュー戦は2着に敗れたが、昨年11月30日の2戦目では、道中引っかかり気味で直線もフラフラしながら、ノーステッキで快勝した。このとき以来約4ヶ月ぶりの出走というのは不安だが、素質は間違いなくこの馬が1番である。その証拠に、エンヒキ・ポソーロで重賞馬リタディカッシア(Rita Di Cascia)に騎乗した世界最多勝利騎手ジョルジ・ヒカルドが、ヂアナではザラバターナに騎乗することを早くから明言していた。


■ ザラバターナの初勝利


 

 牡馬2冠目のGⅠフランシスコ・エドゥアルド・ヂ・パウラ・マシャード(芝2000m - 3歳)には15頭が出走する。



 主役の座を争うのは2頭。1冠目のGⅠエスタード・ド・ヒオ・ヂ・ジャネイロを制したヴェットーリ産駒のウットーリ(Uttori)と、2着だったサンパウロのGⅠ馬でクリスティンズアウトロー産駒のライオネルザベスト(Lionel The Best)である。どちらか選べと言うのなら、ライオネルザベストに注目したい。すでに2000mのGⅢを勝利しており、距離適性から見て逆転濃厚だろう。


 エスタード・ド・ヒオ・ヂ・ジャネイロでは1番人気ながら13着に大敗したアグネスゴールド産駒のオリンピッククレムリン(Olympic Kremlin)の存在も忘れてはならない。昨年11月には、サンパウロのダービーにあたる芝2400mのGⅠデルビー・パウリスタで2着と、ライオネルザベストに先着した。また、今年1月10日のGⅢではウットーリを2着に下して優勝している。末脚が魅力の馬であり、距離は延びたほうが良さそうだ。筆者はこの馬に◎を打つ。


■ GⅠエスタード・ド・ヒオ・ヂ・ジャネイロ


 別路線組の実力は怪しいが、強いて名前を挙げるなら、アグネスゴールド産駒のオリンピックコルチノイ(Olympic Korchnoi)。1勝馬だが、デルビー・パウリスタでは4着に逃げ粘った。1月30日の今年初戦でも逃げて2着と良い形を作れており、叩き2走目となる今回はさらに調子を上げ、まんまと逃げ切る可能性もなくはない。


 レースはガヴェア競馬場公式 YouTube で生配信される。ヂアナの発走予定が日本時間15日の午前4時23分、フランシスコ・エドゥアルド・ヂ・パウラ・マシャードが午前5時26分と、なかなか辛い時間ではあるが、興味のある方はぜひご覧ください。


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

Twitter : @koyakinoshita24

G-mail : kinoshita.koya1024@gmail.com

Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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