• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

モンパルナスの歴史、サンデーサイレンスに刻まれるアルゼンチンの証

"La historia de Montparnasse, el legado argentino en Sunday Silence"

https://www.turfdiario.com/la-historia-de-montparnasse-el-legado-argentino-en-sunday-silence/

最終閲覧日:2020年3月27日



 サンデーサイレンスの祖母マウンテンフラワー(Mountain Flower)の父は、モンパルナス(Montparnasse)というアルゼンチン産馬である。


 モンパルナスは1956年に、アルゼンチンにあるアルヘンティーノ牧場で産まれた。父ガルフストリーム(ハイペリオン系)、母ミニョン、母父フォックスカブ(ハンプトン系)という血統。現役時代は、パレルモ競馬場のGⅡベニート・ビジャヌエバを優勝、ブラジルのガベア競馬場で行なわれたGⅠブラジルで2着、カナダのGⅢヴァリディクトリー・ハンディキャップで3着と、まずまずの成績を残した。兄弟にモンマルトル、マコンテス、ミヌールという重賞勝ち馬がいる良血馬であることから、ガルフストリームの後継種牡馬としてアルゼンチンで種牡馬入りが決まった。1962年にアメリカへ輸出され、翌年アルゼンチンに戻ってきたが、1968年から再びアメリカで種牡馬として繋養された。


 モンパルナスの代表産駒には、GⅠブラジルの勝ち馬アルセナル(1964年産)、アメリカのGⅡデルマー・ダービーの勝ち馬チャーリーブーツ(1964年産)、アルゼンチン産ながらアメリカに移籍してGⅠマンハッタン・ハンディキャップなどを勝利したビッグショット(1965年産)、ベネズエラのGⅠシモン・ボリバルを勝ってベネズエラ年度代表馬となり、後にバルセーゴ牧場で種牡馬となったストレートウェイ(1968年産)などが挙げられる。


 モンパルナスはヒラリーを父に持つ牝馬と血統的に相性が良かった。つまり、父モンパルナス×母父ヒラリーは、ハイペリオンの3×4となるニックスだった。このニックスで誕生した産駒には、GⅢアメリカン・ハンディキャップの勝ち馬モンマルトル(モンパルナスの兄弟であるモンマルトルとはまた別の馬)、GⅢウィル・ロジャーズ・ハンディキャップの勝ち馬マデーラサン、GⅡデルマー・ダービーの勝ち馬モンテスパンなどが挙げられる。


 父モンパルナス×母父ヒラリーのニックスに注目したのが、ジョージ・ポープ・ジュニアというカリフォルニア人の生産者である。自身が所有するアルゼンチン産のヒラリー産駒エーデルワイスをモンパルナスと交配させ、そうして誕生したのがサンデーサイレンスの祖母にあたるマウンテンフラワーである。つまり、サンデーサイレンスの牝系にはアルゼンチンの血が育まれている。


 フォルリ、ロードアットウォー、キャンディライドといったアルゼンチン産の種牡馬が、世界中のサラブレッドに大きな影響を与えているが、日本競馬界を支配したサンデーサイレンスの誕生に関係しているモンパルナスを忘れてはいけない。


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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