• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ロドリゲス・スキャンダル

 10月4日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場7Rにて事件は起こった。3番ミュージックアンドラヴ号(Music And Love)に騎乗していたミサエル・ロドリゲス騎手は、2着のランス号(Reims)に2馬身差をつける快勝をおさめた。



 しかし、レース後にポニーボーイから本来レース中に身につけていなければならない重りを受け取ったことがテレビカメラに抜かれて判明し、最下位に降着、ランス号が繰り上がりで1着となった。つまり、ロドリゲス騎手は規定より軽い斤量で騎乗していたのである。


 ベネズエラ競馬委員会は、ミサエル・ロドリゲス騎手に対して騎手免許の取り消しを宣告した。ロドリゲス騎手は昨年のベネズエラ2冠馬グランオメーロ号(Gran Omero)の主戦を務めるなど、ベネズエラではトップジョッキーの1人とみなされていたため、競馬界に衝撃が走っている。ちなみに、ロドリゲス騎手は2019年9月18日にも怠慢騎乗によって1年間の騎乗停止を受けており、今年9月にようやく復帰したばかりだった。


 ロドリゲス騎手に重りを渡したポニーボーイのフェリモン・ロペス氏には無期限の資格停止処分が課された。競馬に関わるあらゆる活動に携わることに加え、競馬場への一切の立ち入りが禁止される。また、ミュージックアンドラヴ号を所有するホセ・カプート氏にも、馬主資格の無期限停止を言い渡された。


 一方、同馬を管理するレイナルド・ジャネス調教師には、2020年10月5日から2021年10月5日まで1年間の活動停止と、3者と比較すると軽い処分が下された。これは邪推だが、ジャネス調教師はベネズエラ競馬のトップに君臨する調教師であり、ベネズエラ競馬の伝説的カメラマンとして有名なホルヘ・ジャネス氏の息子であるため、委員会は「もっとも重い軽い処分」で妥協せざるを得なかったのではないだろうか。しかし、この処分に対し、なぜジャネス調教師も無期限の活動停止、もしくは、調教師免許剥奪にならないのかと、競馬ファンから抗議の声が上がっている。


 問題が起こらないことのほうが少ないベネズエラ競馬だが、今回はどうなることやら......


関係者に対する制裁決議








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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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