• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

アルゼンチンの名繁殖牝馬サウスニーナが死去

 現地時間10月4日、アルゼンチンのラス・ライセス牧場で繋養されていたサウスニーナ(South Nina)が亡くなった。24歳だった。『トゥルフ・ディアリオ(Turf Diario)』が7日に報じた。


 サウスニーナは父サザンヘイロー、母ニポーナ、その父ババスフェイブルズという血統。1997年にアルゼンチンのラ・ビスナーガ牧場で産まれた。半兄にGⅠ馬アキーロ(Akiro)と重賞馬ニッポントス(Nippon Toss)を、半妹にも重賞馬ストーミーニルヴァーナ(Stormy Nirvana)を持つ。


 良血馬だが、競走馬としては2戦して勝ち星をあげられなかった。馬体重が400kgを切る小柄な馬であり、競走馬には向いていなかったのかもしれない。


 引退後は、産まれ故郷のラ・ビスナーガ牧場で繁殖牝馬となった。サウスニーナの本領は母となってから発揮された。2002年にバーンスタインとの間に産まれた初仔ストーミーニーニャ(Stormy Niña)、2003年に産まれた全妹ストーミーニンブル(Stormy Nimble)、2008年に産まれた全妹ストーミーニングナ(Stormy Ninguna)と、母として3頭のGⅠ馬を輩出した。


 ストーミーニンブルは、2013年にハットトリックとの間にハットニンジャ(Hat Ninja)を、2015年にフォーティファイとの間にジョイニデーラ(Joy Nidera)を産み、2頭は重賞馬となった。また、2016年には後にアルゼンチン・オークスを優勝するナスティア(Nastia)を産んだ。


 サウスニーナ4番目の仔であるダレニニェーラ(Dale Niñera)は、2015年にフォーティファイとの間にジョイニキータ(Joy Nikita)を産んだ。ジョイニキータは2018年のGⅠ1000ギニーを優勝した。


 サウスニーナは母として3頭のGⅠ馬を、祖母として2頭のGⅠ馬を含む4頭の重賞馬を輩出した。同じく3頭のGⅠ馬を輩出したフィリピーナ(Filipina)、イストリア(Historia)らと共に、アルゼンチン競馬史上最高の繁殖牝馬の1頭とみなされる。


 2018年にラ・ビスナーガ牧場が解散すると、サウスニーナはラス・ライセス牧場に購入された。しかし、2017年から2020年にかけて不受胎が続いた。結局、2016年11月3日にキャッチャーインザライとの間に産まれたニンバライ(Nimba Rye)という牝馬がサウスニーナ最後の産駒となり、ラス・ライセス牧場で誕生した仔はいない。


 サウスニーナは日本にも大きな影響を与えている。ジョイニキータ、ジョイニデーラ、ナスティアが繁殖牝馬として日本で繋養されている。また、川崎のオオサンバシの母は、サウスニーナの半妹ストーミーニッピー(Stormy Nippy)である。アルゼンチン最高の血が、今後は地球の反対側である日本で育まれていくとは興味深い。



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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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