• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ヴィレッジキングが3度目の挑戦で南米の凱旋門賞を優勝


写真:Hipódromo San Isidro(@HipodromoSI) https://twitter.com/HipodromoSI/status/1469832291857879043

 12月11日、アルゼンチンのサン・イシドロ競馬場でGⅠカルロス・ペジェグリーニ(芝2400m - 3歳以上)が行なわれた。南米最大のGⅠ競走であり、『南米の凱旋門賞』と称されることもある。


 今年は19頭で争われた。昨年の覇者⑰クールデイ(Cool Day)、2019年の2冠馬⑤ミリニャーケ(Miriñaque)、GⅠ3勝の⑨ヴィレッジキング(Village King)の古馬に、今年のGⅠ2000ギニーの勝ち馬③ベスパシアーノ(Vespaciano)、ダービー2着の⑮ストアフロント(Storefront)、2戦2勝の⑪ペロプラティナード(Pelo Platinado)の3歳馬がぶつかる構図となった。また、ウルグアイから⑲アゼルスタ(Athelsta)と⑥ハッピーデイ(Happy Day)が遠征した。


 レースはフアン・ノリエガ騎乗の①サンディーノルーラー(Sandino Ruler)がハナを切る展開となった。⑯エンカリラード(Encarrilado)が外枠から2番手につけ、ヴィレッジキングとストアフロントが並んだ3番手を追走した。4コーナーを回ったところでマルティン・バジェ騎乗の5番人気ヴィレッジキングが絶好の手応えで先頭に立つと、後ろの馬はまったくついて行けなかった。ゴールしたときには、2着に9馬身もの大差がついていた。勝ちタイムは2分23秒42。2着には追い込んだミリニャーケが、3着にはサンディーノルーラーが粘り、終わってみればGⅠラティーノアメリカーノにアルゼンチン代表として出走した3頭が上位を独占した。1番人気のクールデイは外枠が響いたか、9着に敗れた。


 実は、レース前にヴィレッジキングをアクシデントが襲っていた。膝に違和感を抱えていたのである。馬主のカルロス・フェリセス氏は「状態は10点中の6点だった」と述べた。管理するカルロス・エチェチュリー調教師も「レースの直前まで出走させるか悩んでいた。状態が良く見えなかった。最終的に出走させたのは、馬主が出走を決断したからだ。騎手には馬の走りたいように走らせることだけを指示した」と明かした。


 ヴィレッジキングは父キャンパノロジスト、母ヴィラール、その父プレザントタップという血統の7歳牡馬。2014年8月30日にブラジルに本拠地を置くサンタ・マリア・ヂ・アラーラス牧場のアルゼンチン拠点で産まれた。


 2017年のGⅠジョッキークルブ(芝2000m - 3歳)を優勝後に挑んだカルロス・ペジェグリーニでは3着に敗れた。2018年と19年はアメリカに活躍の場を移し、2018年のレッド・スミスSを勝利した。2020年よりアルゼンチンに帰国。その年のカルロス・ペジェグリーニではまたしても3着に敗れた。今年国内ではこれまで3戦してGⅠ2勝、GⅢ1勝と負けがなく、10月にウルグアイで開かれたGⅠラティーノアメリカーノ(ダ2000m - 3歳以上)にアルゼンチン代表として出走し、アルゼンチン代表最先着となる4着に入った。迎えた今回のカルロス・ペジェグリーニで3度目の正直となった。通算成績は21戦9勝(GⅠ4勝、重賞7勝)。


 テン乗りだった鞍上のマルティン・バジェ騎手はこれがキャリア通算3度目のGⅠ勝利、カルロス・ペジェグリーニは初勝利。先月に馬主のエル・アンヘル・デ・ベネシアと騎乗契約を交わしたばかりだった。カルロス・エチェチュリー調教師は2004年のファイアーウォール(Fire Wall)、2008年のライフオブヴィクトリー(Life Of Victory)以来となるカルロス・ペジェグリーニ3勝目となった。


 この勝利により、ヴィレッジキングには2022年のBCターフの優先出走権が与えられた。アメリカ遠征、もしくは、4月にチリで開かれるGⅠラティーノアメリカーノに再挑戦する選択肢があるが、この後は現役を引退して種牡馬となる予定である。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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