
木下 昂也(Koya Kinoshita)
ウナアラバレーラがGⅠポージャ・デ・ポトランカスを勝利し、1つの記録を達成

写真:Juan Ignacio Bozzello
9月3日、アルゼンチンのパレルモ競馬場でGⅠポージャ・デ・ポトランカス(ダ1600m - 3歳牝馬)が行なわれた。このレースはアルゼンチンの1000ギニーにあたる。
プンタトゥルケサ(Punta Turquesa)が取り消したものの、出走12頭と頭数がそろっただけでなく、実績馬が集結した。芝1600mのGⅠ1000ギニーを勝った②ドニャジェルバ(Doña Yerba)、2歳GⅠエストレージャスJFを勝った2戦2勝の⑦ヌエバフラガンシア(Nueva Fragancia)、2歳GⅠを2勝した3戦3勝の⑪タングリトーナ(Tan Gritona)という3頭のGⅠ馬に加えて、GⅡを勝った①aスーパーシャイン(Super Shine)と⑧オビアスター(Obia Star)、スプリント重賞2勝の④ラクロータ(La Clota)、ラ・プラタ競馬場の重賞を4勝している⑫ウナアラバレーラ(Una Arrabalera)が出走した。
①バンバセイバー(Bamba Seiver)がハナを切り、ウナアラバレーラが2番手につけた。人気どころでは、タングリトーナが中団の内に、ドニャジェルバが中団の外を追走した。直線に入るとフランシスコ・ゴンサルヴェス騎乗の3番人気ウナアラバレーラが抜け出し、ドニャジェルバが外から追いすがった。しかし、ウナアラバレーラがゴールまで粘り切って1/2馬身差の勝利をおさめた。良馬場の勝ちタイムは1分34秒14。3着には最後方からものすごい勢いで追い込んだオビアスターが入った。
「前走でどのような競馬が合っているのか掴めたので、今日も前走のように前目につけることを意識した。道中も良い感じで運ぶことができたし、直線も反応してくれた。距離はもう少し持つと思う。パレルモ競馬場のポージャ・デ・ポトランカスを勝つことは特別である。幸せな気持ちでいっぱい。ウナアラバレーラに関わるすべての人に感謝したい」と、鞍手綱を握ったフランシスコ・ゴンサルヴェス騎手は述べた。
ウナアラバレーラは父シマドトリオンフ、母ルシンダヘイロー、その父サザンヘイローという血統の3歳牝馬。2019年8月22日にアルゼンチンのレナセール牧場で産まれた。
2021年12月13日のデビュー戦を白星で飾った。その後はラ・プラタ競馬場を中心に走り、2歳時はGⅢを3勝した。前走はラ・プラタ競馬場のGⅡポージャ・デ・ポトランカスに出走し、6馬身差の快勝をおさめていた。通算成績は10戦6勝(重賞5勝)。
なお、ラ・プラタ競馬場のポージャ・デ・ポトランカスとパレルモ競馬場のポージャ・デ・ポトランカスのどちらも勝利した馬は、1977年にGⅠに格付けされて以降、ウナアラバレーラが初めてである。それ以前を含めても、1946年のニーニャブルハ(Niña Bruja)、1948年のエンペニョーサ(Empeñosa)、1955年のチャピネータ(Chaineta)の3頭しか達成していない非常に珍しい記録である。
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