• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

怪我も久々も何のその、マリブースプリングが圧巻の6連勝でGⅠパレルモを優勝


マリブースプリング(Malibú Spring)
写真:Juan Ignacio Bozzello


 11月12日、アルゼンチンのパレルモ競馬場でGⅠパレルモ(ダ1600m - 3歳以上)が行なわれた。


 5連勝中のGⅠ馬④マリブースプリング(Malibú Spring)が1.95倍の1番人気に支持された。7月にGⅡを勝ってから怪我で戦列を離れており、調教師も状態が100%ではないことを認めているが、メンバー的には非常に恵まれた。対抗できそうなのは重賞で4回連続の2着に泣いている①ロイヤルリモウト(Royal Rimout)くらいで、この馬が2番人気となった。


 ②グロッソアモール(Grosso Amor)がハナを切り、⑥ランドリー(Land Lee)が2番手につけた。マリブースプリングは4番手からの競馬となった。ロイヤルリモウトは中団の内で脚を溜めた。直線に入るとゴンサーロ・ボルダ騎乗のマリブースプリングが馬場の中央から末脚を伸ばし、2着のロイヤルリモウトに7馬身もの差をつける完勝をおさめた。良馬場の勝ちタイム1分32秒33は、アルゼンチンのダート1600mで歴代6位という好タイムだった。3着には人気薄の⑧オッピドゥム(Oppidum)が入った。


「怪我の状態があまり良くなかったので不安は常にあった。獣医チームの仕事と努力に感謝したい。前2走は鞭を使わなくていいくらいの楽勝だった。今回は望みどおりの調教はできなかったが、たくさん調教を積めば良くなる馬というわけでもない。またもや素晴らしいパフォーマンスをしてくれた。ゴンサーロ(・ボルダ騎手)は若く、落馬による4ヶ月の離脱もあって騎手としての日は浅いが、まるで10年の経験があるかのように乗る。彼には特別な才能を感じる」と、管理するマルセロ・スエルド調教師は述べた。



 マリブースプリングは父グリーンスプリング、母マツムラ、その父エディターズノートという血統の5歳牡馬。2017年8月31日にアルゼンチンのビケーダ牧場で産まれた。全姉には重賞5勝のミスティースプリング(Misty Spring)がいる。


 2020年9月15日のデビュー戦を勝利したが、怪我の影響もあって3歳時はこの1戦しかできなかった。2021年7月23日に復帰したものの13着と大敗し、再度の怪我で戦線離脱を余儀なくされた。今年4月13日に本格的に復帰すると3連勝でGⅡを勝利し、6月のGⅠエストレージャス・マイルでGⅠ初勝利をおさめた。今回の勝利で6連勝、6戦でつけた着差は計35馬身、重賞4連勝、GⅠ出走機会連勝と、2022年無敗を維持している。通算成績は8戦7勝(重賞4勝)。


 鞍上のゴンサーロ・ボルダ騎手はこれがキャリア初めてのGⅠ勝利となった。2021年8月に見習い騎手としてデビューし、今年2月に初勝利をあげたばかりの若手騎手である。怪我のために5月から9月まで休養を強いられたが、今年だけで130勝をあげてトントン拍子に見習い騎手を卒業すると、現在は騎手リーディングの8位につけている。将来が非常に楽しみな才能である。


 次走についてスエルド調教師は、馬の状態が良ければ11月19日にラ・プラタ競馬場で行なわれるGⅠホアキン・V・ゴンサーレス(ダ1600m - 3歳以上)に出走すると明言した。




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