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  • 木下 昂也(Koya Kinoshita)

マルティン・バジェがザパニッシャーでGⅠカルロス・ペジェグリーニ連覇を果たす


ザパニッシャー(The Punisher)
写真:Hipódromo San Isidro(@HipodromoSI) https://twitter.com/HipodromoSI/status/1604272805306146818

 12月17日、アルゼンチンのサン・イシドロ競馬場でGⅠカルロス・ペジェグリーニ(芝2400m - 3歳以上)が行なわれた。南米最高峰のGⅠ競走である。


 今年は15頭で争われた。外国からの遠征馬はいなかったが、例年以上にハイレベルなメンバーがそろった。


 ⑪ドゥラッツォ(Durazzo)が2.10倍で1番人気に支持された。今年アルゼンチンに現れた4歳の新星で、3月にリステッド競走を勝ってからGⅠ3勝を含む6連勝中。現アルゼンチン古馬ではもっとも強い馬である。


 GⅠ連勝を含む4連勝中の⑩ミリニャーケ(Miriñaque)は3回目の出走となる。2019年と2021年のカルロス・ペジェグリーニはどちらも2着だった。2番人気となった今回で3度目の正直といきたい。


 3歳世代の大将格は⑨ニーニョグアポ(Niño Guapo)である。GⅠナシオナル(ダ2500m - 3歳)を4馬身差で快勝してダービー馬となった。初めの芝を克服できるだろうか。4.05倍の3番人気に推された。


 2000ギニーにあたるGⅠポージャ・デ・ポトリージョス(ダ1600m - 3歳)の勝ち馬④エルムシカル(El Musical)もここに駒を進めた。ナシオナルでニーニョグアポの2着に敗れたリベンジを狙う。4.90倍の4番人気で続いた。



 ⑫アセールウンプエンテ(Hacer Un Puente)がハナを切ろうとしたが、引っかかった⑦イルウィン(Irwin)が結局先頭でレースを引っ張った。⑬ドンティグレ(Don Tigre)が3番手を進み、その内にエルムシカルが続いた。人気どころでは、ニーニョグアポは中団につけ、その後ろにスタートで出遅れたドゥラッツォ、そのドゥラッツォを見るようにミリニャーケが控えた。


 直線に入ると、スペースを見つけるのに苦労したエルムシカルがようやく最内から抜け出した。しかし、道中は前から6番手付近で脚を溜めていたマルティン・バジェ騎乗の8番人気⑥ザパニッシャー(The Punisher)がスムーズに伸びてくると、エルムシカルとの競り合い制して勝利した。良馬場の勝ちタイムは2分24秒47。


 3/4馬身差の2着にエルムシカルが入った。エルムシカルから4馬身差の3着は、馬場の真ん中から追い込んだ⑧エルシッドカンペアドール(El Cid Campeador)だった。


 1番人気のドゥラッツォは大外から伸びてこようとした。しかし、馬体に故障を発生したのか、残り400m地点で鞍上のフランシスコ・ゴンサルヴェス騎手が馬を止め、まさかの競走中止となった。


「冷静にレースを見ていられた。本来ここに出走させるはずだった有力馬は回避となったが、チームには良い馬が他にもたくさんいるし、ザパニッシャーもそのうちの1頭である。馬は10点満点の状態だったし、マルティン(バジェ騎手)が上手く乗ってくれた。素晴らしい結果である」と、ザパニッシャーを管理するカルロス・エチェチュリー調教師は述べた。


 鞍上のマルティン・バジェ騎手、馬主のエル・アンヘル・デ・ベネシアは、昨年のヴィレッジキング(Village King)に続いてカルロス・ペジェグリーニ連覇を果たした。騎手の連覇は2006,07年と優勝したフリオ・メンデス騎手以来である。バジェ騎手は今年8月に待望の第1子となる娘が誕生したばかりで、偶然にもその名前は馬主と同じ「ベネシアちゃん」である。



 ザパニッシャーは父シティースケープ、母オーケーアンジー、その父オーペンという血統の3歳牡馬。2019年7月28日にアルゼンチンのエル・アンヘル・デ・ベネシアが生産した。


 2022年5月25日にデビューすると、2戦目で初勝利をあげた。GⅠ2000ギニーで4着となると、前走のGⅠジョッキークラブではナタン(Natán)、エルムシカルの3着と好走した。重賞実績がなかったため注目度は低かったが、強い3歳世代という評価に恥じない走りでライバルたちを蹴散らした。通算成績は6戦3勝(重賞1勝)。


 ザパニッシャーは2023年のBCターフの優先出走権を獲得した。アメリカ遠征に関してエチェチュリー調教師は、「チームや馬主と相談する必要がある。難しい挑戦であるのは分かっているが、チャレンジ精神は充分にある。これから分析して決めたい」と語った。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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