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衰え知らずのミリニャーケがマルティネス・デ・オスでGⅠ5勝目をあげ、ある快挙を達成


ミリニャーケ(Miriñaque)
写真:Hipódromo San Isidro(@HipodromoSI) https://twitter.com/HipodromoSI/status/1622015934801088513

 2月4日、アルゼンチンのサン・イシドロ競馬場でGⅠミゲル・アルフレード・マルティネス・デ・オス(芝2000m - 3歳以上)が行なわれた。2023年アルゼンチン最初のGⅠ競走である。


 登録段階ではGⅠカルロス・ペジェグリーニの勝ち馬ザパニッシャー(The Puhisher)が出走予定だったが、結局回避して11頭立てとなった。カルロス・ペジェグリーニの2着馬⑩エルムシカル(El Musical)、3着馬②エルシッドカンペアドール(El Cid Campeador)、5着馬⑨イルウィン(Irwin)、8着馬⑦ミリニャーケ(Miriñaque)が再び顔を合わせた。


 イルウィンがハナを切り、競りかけるようににエルムシカルが2番手に続いた。2頭からやや離れた3番手に⑪メニーノドヒオ(Menino Do Rio)がつけた。注目どころでは、ミリニャーケが中団で脚を溜め、エルシッドカンペアドールは後方からレースを運んだ。


 直線に入ると、エルムシカルが手応えよく抜け出して粘りこみを図った。しかし、フランシスコ・ゴンサルヴェス騎乗の3番人気ミリニャーケが内から上手く外に持ち出して末脚を伸ばすと、エルムシカルをゴール手前で差し切って勝利した。良馬場の勝ちタイムは1分58秒35。


 エルムシカルはわずかクビ差の2着に泣いた。これで2022年10月のGⅠジョッキークルブからGⅠ4戦連続で2着と悔しい競馬が続いている。3着には追い込んだ人気薄の③ペロプラティナード(Pelo Platinado)が入った。



 ミリニャーケは父ハリケーンキャット、母ランゴストゥーラ、その父オーナーアンドグローリーという血統の6歳牡馬。2016年8月20日にアルゼンチンで産まれた。管理するマリーア・ムニョス調教師は女性調教師である。


 2019年にGⅠポージャ・デ・ポトリージョスとGⅠナシオナル(アルゼンチン・ダービー)を優勝してアルゼンチン2冠馬なり、その年の年度代表馬にも選出された。だが、以降はGⅠで2着が続き、アメリカ遠征と中東遠征でも思ったような結果を出せなかった。


 しかし、2022年下半期にはGⅠへネラル・サン・マルティンとGⅠダルド・ロチャを含む重賞4連勝をあげた。GⅠカルロス・ペジェグリーニでは3歳馬の勢いに屈して8着に敗れたが、見事に巻き返してGⅠ5勝目をあげた。


 今回の勝利でミリニャーケは大記録を樹立した。パレルモ競馬場の芝GⅠとダートGⅠ、ラ・プラタ競馬場のダートGⅠ、サン・イシドロ競馬場の芝GⅠを優勝したため、アルゼンチンのGⅠ競走が行なわれるすべての競馬場と馬場でGⅠを勝った史上初めての馬となった。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

【Twitter】 @koyakinoshita24

【Instagram】 @kinoshita_koya1024

【Mail】 kinoshita.koya1024@gmail.com

【HP】 https://www.keiba-latinamerica.com/

Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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