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サトノダイヤモンドの近親マリニャックがラ・カテドラル牧場で種牡馬入り

 2020年のGⅠジョッキークルブを勝ったイークワルストライプス産駒のマリニャック(Marignac)が、今年からアルゼンチン・ブエノスアイレス州のマイプーにあるラ・カテドラル牧場で種牡馬入りする。アルゼンチンの競馬メディア『トゥルフ・ディアリオ(Turf Diario)』が報じた。


 ラ・カテドラル牧場には、キャンディライド産駒のニコデムス(Nicodemus)、グランドリウォード産駒のチャックベリー(Chuck Berry)、ヨハネスブルグ産駒のクリオーソヨハン(Curioso Johan)が供用されている。主力は2022年に導入されたニコデムスであり、初年度となる昨年は106頭と種付けした。



 ラ・カテドラル牧場を運営するマティアス・クジェン氏は、マリニャックについて以下のように述べた。


「3歳時に膝の大怪我をしたときから、馬主であるトマス・フェルナンデス・ジャノス氏に対して、種牡馬としての導入にとても興味を持っている旨を伝えていた。とても美しい馬で、興味深い血統の持ち主である。マルペンサはアルゼンチンと日本で活躍し、その息子のサトノダイヤモンドは初年度産駒から良い結果を残している」


「トマスとの話し合いは進み、合意までは非常に簡単だった。現在は他の牧場とも相談して、どうやったら最高の繁殖牝馬を割り当てられるかを分析している。マリニャックにはリベンジのチャンスを与えてあげたい。というのも、優れた競走馬だったにもかかわらず、競走馬としてもっとも旬なときに怪我をしてしまい、現役生活は短かった。今度は父として、持っている全能力を発揮してほしい」



 マリニャックは父イークワルストライプス、母マリーナロメア、その父オーペンという血統の6歳牡馬。2017年10月10日にアルゼンチンのサンタ・イネス牧場で産まれた。


 母のマリーナロメアはマルペンサ(Malpensa)の全妹である。つまり、クジェン氏も言及したように、日本のサトノダイヤモンドやリナーテ、サトノジェネシスなどはマリニャックの従兄弟にあたる。


 2020年9月4日にデビューし、2戦目で初勝利をあげた。この年は新型コロナウイルスの影響でアルゼンチンの競馬開催が半年間も中止になり、2歳戦がほとんど行なわれず、どの馬が強いのか分からない状態で3歳GⅠ戦線がスタートした。その混戦の中、1勝馬として挑んだ3戦目のGⅠジョッキークルブ(芝2000m - 3歳)を優勝し、世代争いから一歩抜け出した。


 しかし、レース後に膝の故障が発覚。1年以上もの休養を強いられた。2021年11月12日に復帰したものの、以前のような走りをすることはできず、古馬になってからは6戦して1勝しかあげられなかった。2022年10月15日のレースで13着がラストランとなった。通算成績は9戦3勝(重賞1勝)。


■ 2020年のGⅠジョッキークルブ



Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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