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ロードマルコス産駒オリビアドイグアスが牝馬3冠最終戦を制す


写真:Jockey Club Brasileiro https://www.jcb.com.br/home/noticias/336601/olivia-do-iguassu-brilha-no-gp-zelia-gonzaga-p-de-castro-araras-blood-power-g1/

 4月10日、ブラジルのガヴェア競馬場でGⅠゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ(芝2400m - 3歳牝馬)が行なわれた。このレースはブラジル(カリオカ)牝馬3冠競走の第3戦にあたる。


 今年は12頭で争われた。1冠目の勝者ジャストライク(Just Like)と2冠目の勝者(Look Of Love)がいずれも不在となり、新たな3歳女王を決める戦いとなった。1冠目で2着だった⑪ジャスティスガール(Justice Girl)、2冠目で2着だった⑩ハイワイアー(High Wire)、3着だった④シャヴィメストリ(Chave Mestre)といったアグネスゴールド産駒勢が上位人気に支持された。


 レースは⑦ガリレイサンダー(Galilei Thunder)がハナを切り、2番手にジャスティスガールが続いた。1番人気のハイワイアーは2頭並んだ3番手の外という絶好のポジションにつけた。直線の入り口でジャスティスガールが先頭に立ち、ハイワイアーがそれを追った。直線の半ばではブルーノ・ケイロス騎乗のハイワイアーが抜け出したが、道中はハイワイアーの後ろをぴったりとマークしていたヴァルヂネイ・ジル騎乗の5番人気③オリビアドイグアス(Olívia Do Iguassu)が外から強襲し、ゴールまで残り100mのところで差し切った。良馬場の勝ちタイムは2分28秒14。2着にハイワイアーが入り、3着はジャスティスガールだった。


 オリビアドイグアスは父ロードマルコス、母エネルヒーアエコロヒカ、その父ヨハネスブルグという血統の3歳牝馬。2018年9月19日にブラジルのヒオ・イグアス牧場で産まれた。


 2021年5月8日にタルマン競馬場のデビュー戦を白星で飾った。2戦目以降はサンパウロのシダーヂ・ジャルディン競馬場で出走し、昨年12月18日のGⅡプレジデンチ・ジョゼー・ボニファシオ・コウチーニョ・ノゲイラ(芝2400m - 3歳以上牝馬)では古馬を相手に3 1/2馬身差の勝利をおさめた。2022年の始動戦となった前走2月5日の特別競走を7 1/4馬身差で快勝してゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロに出走。今回がガヴェア競馬場での初出走だったが、コースの違いはまったく問題なかった。通算成績は9戦6勝(重賞2勝)。


 オリビアドイグアスの父ロードマルコス(Lord Marcos)は現役時代にブラジルGⅠ2勝をあげるなど活躍し、2004年より種牡馬入りした。2017年に亡くなるまで計14世代を残したが、なかなか重賞馬を輩出できなかった。オリビアドイグアスは2018年に産まれたロードマルコス産駒の最終世代わずか4頭のうちの1頭に属し、2021年に父に初重賞を、2022年に念願の初GⅠタイトルをプレゼントした。


 次走はおそらく5月14日にシダーヂ・ジャルディン競馬場で行なわれるGⅠOSAF(芝2000m - 3歳以上牝馬)になるだろう。前哨戦を勝った同じく3歳牝馬のラヴナウ(Love Now)との対決が楽しみである。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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