• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

伏兵デウザがGⅠOSAFで3強を撃破してサンパウロ女王に


写真:JOCKEY CLUB DE SÃO PAULO http://www.jockeysp.com.br/corridas/news_mostra.asp?id=8676

 5月14日、ブラジルのサンパウロにあるシダーヂ・ジャルディン競馬場でGⅠOSAF(芝2000m - 3歳以上牝馬)が行なわれた。13,14,15日と3日間開催されるサンパウロGⅠデーにおいて唯一の牝馬限定GⅠであり、サンパウロの女王決定戦となっている。


 今年は13頭で争われたが、実質3強対決と見られた。1番人気はアグネスゴールド産駒の4歳牝馬⑧ザシスター(The Sister)。ここまで4連勝中、重賞3連勝中と絶好調である。2番人気に支持されたのは⑨ハイワイヤー(High Wire)だった。こちらもアグネスゴールド産駒の3歳牝馬で、ブラジルのオークスに相当するGⅠヂアナ(芝2000m - 3歳牝馬)、牝馬3冠最終戦のゼリア・ゴンザーガ・ペイショット・ヂ・カストロ(芝2400m - 3歳牝馬)で共に2着となってここに臨んだ。3番人気は地元サンパウロで3連勝中、前哨戦のGⅡを制したクラフティーCT産駒②ラヴナウ(Love Now)が推され、この3頭が1桁台のオッズとなった。


 ⑤ロニー(Lonnie)が先手を奪い、⑪デウザ(Deusa)と⑬フローリードジャグァレテー(Flory Do Jaguarete)が2番手集団を形成した。ハイワイヤーが中団につけ、ラヴナウとザシスターがその後ろに控えた。直線に入るとデウザが抜け出し、ハイワイヤーが追撃を開始した。しかし、2頭の差はなかなか縮まらず、マルコス・ヒベイロ騎乗の5番人気デウザがそのまま粘りきって1着でゴールした。良馬場の勝ちタイムは1分59秒20。2着ハイワイヤー、3着ラヴナウ、4着ザシスターと、3強はしてやられた。


 デウザは父ベドゥイーノドブラジル、母バダウィ、その父タイガーハートという血統の3歳牝馬。2018年8月16日にブラジルのサン・ジョゼー・ドス・ピニャイス牧場で産まれた。


 2021年2月5日にタルマン競馬場でデビューすると、2戦目で初勝利をあげた。その後は勝ち星に恵まれず、2勝目をあげたのは昨年11月の8戦目だった。OSAFの前までは12戦2勝、重賞未勝利という伏兵だったが、好位から抜け出す鮮やかな競馬で重賞初勝利をGⅠの舞台で決めた。通算成績は13戦3勝(重賞1勝)。


 注目すべきはデウザの父ベドゥイーノドブラジル(Beduíno Do Brasil)である。現役時代は2012年にGⅠベント・ゴンサルヴェス(ダ2400m - 3歳以上)を優勝したが、実績に乏しいため種牡馬としての需要はまったくなく、2019年に亡くなった。ブラジル・スタッドブックに登録されている産駒は2017年産馬が2頭、2018年産馬が1頭、2019年産馬が3頭しかいない。この6頭の中から、しかも唯一の2018年産馬からGⅠ馬が誕生したとは驚きである。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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