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中米最速スプリンターの称号はベネズエラ代表フトゥーロの手に

 12月10日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でコパ・ベロシダー・デル・カリベ(ダ1200m - 3歳)が行なわれた。2022年中米選手権の開幕戦であり、中米・カリブ地域でもっとも速い3歳馬を決める戦いである。


 9頭が出走した。内訳は、ベネズエラ代表4頭、パナマ代表3頭、メキシコ代表2頭である。重賞勝ちの経験があるベネズエラの2頭、③ラセンサシオナル(La Sensacional)と⑦フトゥーロ(Futuro)にチャンスがありそうだった。



 ラセンサシオナルがハナを切った。2番手は4,5頭が横並びとなったが、レースが進むにつれて1頭、また1頭と脱落していった。


 直線では逃げるラセンサシオナル、2番手集団の生き残り⑥セニョールラモス(Señor Ramos)、中団からポジションを上げていったフトゥーロの争いとなった。これをホセ・オルティス騎乗のフトゥーロが外から内に切れ込みながら差し切った。良馬場の勝ちタイムは1分10秒20。


 3馬身差の2着にラセンサシオナルが粘り、ベネズエラのワンツー決着となった。さらに1 1/4馬身差の3着がパナマ代表のセニョールラモスだった。



 フトゥーロは父テンプルシティー、母ガーデンプリンセス、その父ディストーテッドヒューマーという血統の3歳牡馬。2019年3月20日にベネズエラのロス・カラカーロス牧場で産まれた。


 2021年11月28日のデビュー戦を白星で飾り、今年8月7日のGⅢマイ・オウン・ビジネスで重賞初制覇をおさめた。近2走は1800mのレースでどちらも4着に敗れたが、適距離に戻って本領発揮。見事に中米最速スプリンターの称号を手に入れた。通算成績は8戦4勝(重賞1勝)。1200m以下に限ればこれで4戦4勝と無敗である。


 鞍上のホセ・オルティス騎手はこれがベネズエラ初勝利となった。「中米選手権に参加する機会をもらえてとても感謝している。調教師のおかげで馬のコンディションは抜群だったし、道中も良いポジションを取れた。この馬に乗っていたハイメ・ルーゴ騎手からの助言もありがたかった。残り300mからの反応は素晴らしかった。ベネズエラのために勝てて嬉しい」と馬上インタビューで述べた。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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