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スペイン調教馬ナランコが仏GⅢメゾン=ラフィットで大金星をあげる


ナランコ(Naranco)
写真:Arizkorreta Racing(@ArizkorretaR) https://twitter.com/ArizkorretaR/status/1698387937891643637/photo/1

 9月3日にフランスのロンシャン競馬場で行なわれたGⅢラ・クープ・ド・メゾン=ラフィット(芝2000m - 4歳以上)は、ヴァーツラフ・ヤナーチェク騎乗のスペイン調教馬ナランコ(Naranco)が勝利した。


 五分のスタートからハナに立つと、ロードチャーミング(Lord Charming)の追い上げを3/4馬身差振り切って逃げ切り勝ちをおさめた。勝ちタイムは2分3秒29。




 ナランコはキングマン産駒の4歳牡馬。2019年にタタソールズ社の12月セールに上場され、スペイン馬主のイェグアーダ・ロシーオが30万ギニーで落札した。


 2022年1月12日にイギリスでデビューしたが、3戦して勝ち星を挙げることはできなかった。2022年7月からスペインのギリェルモ・アリスコレータ調教師の管理馬となった。キャリア5戦目となった8月23日、フランスのラ・テスト競馬場で初勝利をあげた。


 2023年3月19日にマドリードのサルスエラ競馬場でスペイン初出走を果たすと、これを2 1/4馬身差で勝利した。次走はカテゴリーA競走ドゥケ・デ・アルブルケルケ(芝2000m - 4歳以上)に出走し、リシクレス(Lisicles)の2着となった。7月19日には、フランスのヴィシー競馬場で行なわれたGⅢヴィシー(芝2000m - 3歳以上)に遠征して3着と好走した。


☞☞☞ アルブルケルケ公が所有と管理をするリシクレスがドゥケ・デ・アルブルケルケを勝利

 その後、陣営はスペインのサン・セバスティアン競馬場で行なわれるバスク州最大の競走であるカテゴリーA競走コパ・デ・オロ(芝2400m - 3歳以上)を視野に入れていたが、最終的にフランスでの重賞出走を優先させた。この選択が見事に当たり、重賞勝利の大金星をあげた。



 ギリェルモ・アリスコレータ調教師はスペインのリーディングトレーナーである。イオリッツ・メンディサーバル騎手は幼馴染になる。アシスタントトレーナー時代はイギリスのルカ・クマーニ調教師の下で学び、ジャパンカップの勝ち馬アルカセットを担当した。


 2009年、アリスコレータ調教師はアスデトレボス(As De Trébol)でGⅢパレ・ロワイヤルを1着入線した。しかし、斜行により1着降着となった。そのため、今回の勝利が待望のフランス重賞初勝利である。




Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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