• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

牝馬はヌリクが、牡馬はイニエスタがメキシコ3冠競走の初戦を制す

 5月28日、メキシコのラス・アメリカス競馬場で3冠競走の1戦目が行なわれた。牝馬がGⅡルビー(ダ1500m - 3歳牝馬)、牡馬がGⅡナシオナル(ダ1600m - 3歳)である。どちらの競走も出走条件は内国産馬に限られている。


 GⅡルビーを制したのは、ホセ・ルイス・カンポス騎乗の⑤ヌリク(Nulik)だった。スタートしてから2番手を追走したが、向こう正面でハナを奪うと、直線でも粘りきって後続を封じた。勝ちタイムは1分36秒0。2着には追い込んだ④パスクアリータ(Pascualita)が入り、3着は中団からポジションを上げていった①aアウチ(Ouch)だった。


 ヌリクは父ドローヴァー、母アモールチキート、その父フサイチペガサスという血統の3歳牝馬。2019年3月20日にメキシコのポソ・デ・ルナ牧場で産まれた。全姉のラネグリータクラウン(La Negrita Crown)は昨年のGⅡルビーの勝ち馬で、姉妹制覇となった。


 2021年8月13日にデビューし、3戦目で初白星をあげた。その後は4戦して勝ちに恵まれなかったが、今年4月の条件戦で2勝目をあげると、前走の特別競走も勝利。3連勝で内国産牝馬の頂点に立った。通算成績は10戦4勝(重賞1勝)。


 一方、牡馬1冠目のGⅡナシオナルは、ハビエル・マティアス騎乗の圧倒的1番人気③イニエスタ(Iniesta)が4 1/4馬身差の快勝をおさめた。道中は⑤ローワン(Rowan)と激しい先頭争いを繰り広げたが、これを難なくしりぞけると、直線でも余裕の手応えで後続を突き放した。勝ちタイムは1分40秒3。


 イニエスタは父ズィーワット、母ウェンディー、その父アレグランドロデという血統の3歳牡馬。2019年5月6日にメキシコのサン・イシドロ牧場で産まれた。馬名の由来はFCバルセロナで活躍したアンドレス・イニエスタである。


 2021年7月10日のデビューから無傷の4連勝で重賞を2勝した。10月30日のGⅠロベルト・A・ルイスで4着に敗れて連勝は止まったが、11月のGⅠフューチュリティー・メヒカーノでは9馬身差の快勝をおさめた。3歳になっても連勝を続け、今回の勝利で通算成績は9戦8勝(重賞4勝)となった。


 牝馬2冠目のGⅠエスメラルダ(ダ1600m - 3歳)と牡馬2冠目のGⅠジョッキークルブ・メヒカーノ(ダ1700m - 3歳)は6月25日に行なわれる。2冠目以降は外国産馬の出走が解禁される。牝馬にはスーペルイボンヌ(Súper Ivonne)、牡馬にはインペリアルレッド(Imperial Red)という強いアメリカ産馬がいる。メキシコ産馬は苦戦を強いられること必至だが、圧倒的なパフォーマンスを披露しているイニエスタには3冠の可能性まで期待したい。





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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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