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エルロホが6連勝でGⅡファミリア・エレータを制し、パナマ競馬史上16頭目の牡馬3冠を達成

 10月7日、パナマのプレシデンテ・レモン競馬場でGⅡカルロス・エレータ・アルマラン・フェルナンド・エレータ・アルマラン(ダ1800m - 3歳内国)が行なわれた。パナマ牡馬3冠競走の最終戦となっている。


 今年は9頭で争われた。⑤エルロホ(El Rojo)が、2019年セニョールコンセルト(Señor Concerto)以来4年ぶり16頭目の3冠に挑む。1冠目のGⅡファミリア・デルバジェ、2冠目のGⅡファミリア・ボイドはいずれも圧勝。3冠達成は確実かに思われた。





 しかし、エルロホに思わぬ敵が現れた。牝馬の③ラエンペラトリス(La Emperatriz)である。


 ラエンペラトリスは今年、パナマ競馬史上4年ぶり8頭目となる牝馬3冠を達成した。それも、無敗での達成である。世代に敵がいなくなった3冠牝馬が牡馬に殴りこみ、エルロホの3冠阻止を狙う。





 ⑦ソルプンドノール(Sol Pundonor)がハナを切った。①ニーニョブルース(Niño Bruce)と④ブレストベンハー(Blessed Ben Hur)が2番手で並んだ。注目のエルロホは前を見ながら4番手を進んだが、対抗馬と目されたラエンペラトリスは、スタート直後に挟まれて後方からの競馬を強いられた。


 ロレンソ・レスカーノ騎乗のエルロホは、向正面の終わりで早くも前の3頭を捕まえた。直線の入口では先頭に立つと、後続は必死に追いすがったが、脚色の違うエルロホがそのまま後続に3馬身ほどの差をつけて押し切った。勝ちタイムは1分53秒58。


「陣営と家族に感謝したい。12月10日、我々全員が赤い服を着て臨む」と、エルロホを管理するイバン・デ・ルー調教師は高らかに宣言した。エルロホとは、スペイン語で「赤」を意味する。つまり、12月10日に地元パナマのプレシデンテ・レモン競馬場で開催される中米選手権クラシコ・デル・カリベ(中米ダービー)に挑むということである。


 2着にはブレストベンハーが入り、3着は⑨インディームーン(Indy Moon)だった。ラエンペラトリスはスタートでの不利が痛すぎたか、伸びを欠いて4着に敗れ、キャリア8戦目にして初黒星を喫した。



  エルロホは父ジャガーポウ、母イサドーラダンカン、その父タンゴという血統の3歳牡馬。2020年にパナマのサン・ミゲル牧場で産まれた。


 2022年9月10日のデビュー戦を白星で飾った。2戦目は10月29日の特別競走を走って5着、11月20日のGⅡで2着、12月24日のGⅢで4着となり、2歳時は4戦1勝という成績で終えた。


 3歳になって素質が開花。3月25日の条件戦でキャリア2勝目をあげると、続く条件戦では7 3/4馬身差の快勝をおさめた。3走前のGⅢファミリア・カリージョで重賞初勝利を飾ると、4連勝で牡馬3冠競走の1冠目のファミリア・デルバジェを勝利した。


 3冠2戦目のファミリア・ボイドも5連勝で難なく突破。2023年6戦6勝と無敗でファミリア・エレータも圧勝し、2019年のセニョールコンセルト(Señor Concerto)以来、パナマ競馬史上16頭目の3冠を達成した。通算成績は10戦7勝(重賞4勝)。


 前述のとおり、パナマではラエンペラトリスが牝馬3冠を達成している。そのため、同一年に牡馬3冠馬と牝馬3冠馬が誕生したことになった。1994年のエルチャカル(El Chacal)&シエラネバーダ(Sierra Nevada)、2004年のスパーゴ(Spago)&マリーシマ(Mariisima)、2019年のセニョールコンセルト(Señor Concerto)&クイーンセシ(Queen Ceci)以来、4例目の快挙である。







Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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