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3強対決となったGⅡラ・コパはグルックが勝利、重賞3連勝を達成


グルック(Gluck)
写真:Contacto Hípico / Julio Villanueva https://contactohipico.pe/gluck-brillo-con-luz-propia-en-la-copa/

 4月23日、ペルーのモンテリーコ競馬場でGⅡラ・コパ(ダ2200m - 3歳以上)が行なわれた。4頭立てではあるが、昨年の3冠馬③パラディグマ(Paradigma)、古馬王者④ニュルンベルク(Nuremberg)、重賞連勝中の①グルック(Gluck)と、ペルーの現3強とも言える3頭が激突する見ごたえのある1戦となった。


 レース前にアクシデントが発生した。パラディグマの主戦を務めるエスビン・レケーホ騎手が1つ前の6Rでゴール入線後に落馬し、同馬への騎乗が不可能になったのである。レケーホ騎手に替わり、マルティン・チュアン騎手が急遽初めて手綱を握ることになった。



 ニュルンベルクがレースを引っ張った。パラディグマとグルックの3歳馬はお互いの様子をうかがうように近い位置で競馬をした。


 4コーナーでパラディグマの手応えが怪しくなった一方、ニュルンベルクとグルックは余力を持って直線に入った。最後はこの2頭の争いとなり、カルロス・エレーラ騎乗のグルックが粘るニュルンベルクを残り100mで差し切って勝利した。良馬場の勝ちタイムは2分20秒23。


 1馬身差の2着にニュルンベルクが入った。乗り替わりの影響もあったか、3冠馬パラディグマは2着から6馬身も離れた3着に敗れた。 



 グルックは父ココマンボ、母ミュージカルプロディジー、その父バーンスタインという血統の3歳牡馬。2019年9月6日にペルーのサン・パブロ牧場で産まれた。


 2022年7月23日のデビュー戦を白星で飾った。9月の条件戦で2勝目をあげると、4冠競走2戦目のGⅠリカルド・オルティス・デ・セバージョス、4冠競走3戦目でペルーのダービーにあたるGⅠデルビー・ナシオナルに出走した。しかし、どちらもパラディグマの前に2着に敗れた。


☞☞☞ パラディグマがGⅠデルビー・ナシオナルを優勝してペルー3冠を達成


 今年は1月15日のGⅡシウダー・デ・リマから始動して重賞初勝利をおさめた。前走のGⅢアルフレード・ベナビデス・カンセコではニュルンベルクをアタマ差で破って連勝を飾った。今回はライバル・パラディグマも倒して重賞3連勝を達成。通算成績を9戦5勝(重賞3勝)、2着4回とした。


 ペルーでは6月25日に国内最大の競走であるGⅠジョッキークルブ・デル・ペルーが行なわれる。グルックは本命馬として挑むことになるだろう。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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【Mail】 kinoshita.koya1024@gmail.com

【HP】 https://www.keiba-latinamerica.com/

Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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