• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ペルーのフアン・スアレス・ビジャロエル調教師が通算10,000勝を達成


写真:Contacto Hípico https://contactohipico.pe/diez-mil-triunfos-para-juan-suarez-villarroel/

 競馬史に新たな1ページが刻まれた。ペルーを拠点としているチリ人のフアン・スアレス・ビジャロエル調教師が、1月8日に行なわれたモンテリーコ競馬場9Rをアヴァンティ(Avanti)で勝利し、調教師通算10,000勝を達成した。1万の大台に到達したのは世界初である。


「私は調教師をするために生きている。引退のプランはまったくない。まだまだ精力的に活動しているし、多くの馬主が私の経験を頼りにしてくれる。馬主とは素晴らしい関係を築けている。調教師としてもっとも大事なことは、優秀で献身的なチームを作ること。多くの時間を仕事に持っていかれるので、家族の支えもなくてはならない。正直に言うと、勝利数にはあまり関心がない。もっとも注意を払っているのは仕事に対して。すべてが順調に進んでほしいと願っている。それから私たちのチームが得た結果を見ればいい」


 フアン・スアレス・ビジャロエルは1950年12月15日にチリの首都サンティアゴで生まれた。13歳のとき、調教師をしていた父親に連れられてペルーの首都リマに移住し、父親の調教助手として競馬界に足を踏み入れた。1980年に調教師として独立、デビュー年からいきなり116勝をあげた。2001年からは毎年200勝以上をあげ、2013年には年間368勝を達成した。昨年も260勝で調教師リーディングを獲得。2位のルイス・オリバーレスに147勝もの差をつけた。


 2019年9月8日、モンテリーコ競馬場3Rをファーマーズゴールド(Farmer's Gold)で制し、アメリカのデール・ベアード調教師が持っていた9,445勝という世界記録に並ぶと、同日の4Rをレイアリエル(Rey Ariel)で優勝し、9,446勝の世界記録を樹立した。


 2022年1月8日の開催時では9,995勝だったが、2Rをセリーナカイル(Selina Kyle)、3Rをピーボディー(Peabody)、5Rをサラー(Salah)、6Rをヤマーマ(Yamama)で勝って9,999勝と王手をかけると、その日の最終レースである9Rもアヴァンティで制し、1日5勝をあげていっきに10,000勝を達成した。


 しかし、フアン・スアレス・ビジャロエル調教師の記録はいずれ抜かれてしまうだろう。現在世界第2位の記録は、アメリカのスティーヴン・アスムッセン調教師が持つ9,590勝である。スアレス・ビジャロエル調教師が71歳なのに対し、アスムッセン調教師は56歳である。加えて、ペルーはモンテリーコ競馬場で週末しか開催がないが、アメリカでは多くの競馬場で毎日のように開催があるため、稼げる勝ち星の数があまりにも違う。したがって、時間の経過と共に自然とアスムッセン調教師も10,000勝を達成し、スアレス・ビジャロエル調教師の記録を抜くことだろう。


■ 世界記録達成の瞬間(9,446勝)


■ 通算10,000勝達成の瞬間


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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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