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牝馬ソカハーモニーがクラウンプリンスとの一騎打ちを制してトリニダード・ダービー馬&2冠馬に輝く

 9月24日、トリニダード・トバゴのサンタ・ローサ競馬場でGⅠトリニダード・ダービーS(ダ2000m - 3歳)が行なわれた。このレースはトリニダード・トバゴ3冠競走の最終戦であり、同国のダービーにあたる。


 今年は8頭立てとなった。1冠目のGⅠギニーズを勝った③クラウンプリンス(Crown Prince)と、2冠目のGⅠミッドサマーを勝った牝馬の②ソカハーモニー(Soca Harmony)が激突。この2頭が実績でも能力でも抜けており、他に対抗できそうな馬は見当たらなかった。


 クラウンプリンスには昨年ダービーを制した全兄ストロークオブラック(Stroke Of Luck)との兄弟優勝がかかる。なお、ソカハーモニーは本来なら54kgでの騎乗となるが、鞍上のノーベル・アブレーゴ騎手の体重の関係で56kgでの騎乗となる。


 ④シャリーフ(Shareef)がハナを切り、1番人気のクラウンプリンスがぴったり並んだ2番手につけた。2番人気のソカハーモニーは3,4番手を追走した。向こう正面の終わりで早くもクラウンプリンスが先頭に立つと、ソカハーモニーも進出を開始した。3コーナーからはこの2頭の一騎打ちとなり、ノーベル・アブレーゴ騎乗のソカハーモニーがクラウンプリンスを2 3/4馬身突き放して勝利した。2着のクラウンプリンスから3着の⑥ダヴィンドラ(Davindra)までは18 3/4馬身もの差が開いた。



 ソカハーモニーは父ジュヴェ、母ソカラプソディー、その父マーケットラリーという血統の3歳牝馬。2019年5月27日にトリニダード・トバゴのレスター・ムーア氏が生産した。


 2021年12月27日にデビューすると、3戦目で初勝利をあげた。1冠目のGⅠギニーズではクラウンプリンスに3 1/2馬身をつけられて2着に敗れが、2冠目のGⅠミッドサマーでは8 3/4馬身差をつけて逆転した。今回は1番人気こそ譲ったが、再びライバルをしりぞけて2冠を達成した。通算成績は9戦4勝(重賞2勝)。牝馬によるダービー制覇は2017年のリーディングレディー(Leading Lady)以来5年ぶりである。


 鞍上のノーベル・アブレーゴ騎手は1999年のグルームズマン(Groomsman)、2002年のミレニアムレイン(Millenium Reign)、2005年のボーダーディスピュート(Border Dispute)、2007年のスウィートリヴェンジ(Sweet Revenge)、2015年のウォーメーカー(War Maker)に続いてダービー6勝目となった。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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Mail : kinoshita.koya1024@gmail.com

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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