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2冠馬プレリュードライがGⅠホセ・ペドロ・ラミーレスも制してウルグアイ新王者に


写真:Hipódromo de Maroñas(@HipodromoUY) https://twitter.com/HipodromoUY/status/1479296795075174400/photo/3

 1月6日、ウルグアイのマローニャス競馬場でGⅠホセ・ペドロ・ラミーレス(ダ2400m - 3歳以上)が行なわれた。毎年1月6日に開催されるウルグアイ・チャンピオンズデーのメインレースであり、同国最大のGⅠ競走となっている。


 今年は12頭が出走した。昨年の覇者⑩アトレティコエルクラーノ(Atlético El Culano)が連覇に挑む。7歳の古豪⑥オリンピックハーヴァード(Olympic Harvard)は4度目の正直なるか。3歳勢からは、2000ギニーとダービーの2冠を達成した⑨プレリュードライ(Prelude Rye)が出走してきた。2冠目のGⅠジョッキークルブ(ダ2000m - 3歳)でプレリュードライを倒した⑧ラウンドオブアプローズ(Roundofapplause)、ダービー2着の①ピンゴ(Pingo)も加わり、これら5頭が上位人気を形成した。


 レースは①aオンザフラッド(On The Flood)がハナを切った。アトレティコエルクラーノが中団の外につけ、それをマークするようにプレリュードライが続いた。オリンピックハーヴァードとピンゴは後方で脚を溜めた。4コーナーでアトレティコエルクラーノが早くも先頭をうかがったが、いつものような伸びが見られない。馬群の真ん中を抜けたオリンピックハーヴァード、外から伸びてきたプレリュードライのほうが脚色が断然良く、直線半ばで2頭の激しい叩き合いとなった。この争いをプレリュードライが1/2アタマ差制して優勝した。良馬場の勝ちタイムは2分30秒41。2着はオリンピックハーヴァード、3着にはアトレティコエルクラーノが入った。


 プレリュードライの馬主であるラウール・ベニテス氏は次のように喜びを語った。「これは叶えることができる夢の中でもっとも大きな夢である。今やその夢が現実のものとなった。ラミーレスを勝てるような馬に出会うのは非常に難しい。私が競馬に携わってから29年も経っている」


 同馬を管理するパブロ・ゴンサーレス調教師は、「私は幸運だ。調教師の中には、人生を通じてラミーレスを勝ちたいと願うが、結局叶えられない者が多くいる。しかし、私はここ数年で2度も勝つことができた(※1度目は2019年)。オンラレアルが1つ前のGⅠシウダー・デ・モンテビデオを勝てなかったので、私は少し落ち込んでいた。だが、幸運にもすぐにその落胆から抜け出すことができた。このレースに集中していたし、すべてが上手くいった」と述べた。


 プレリュードライは父キャッチャーインザライ、母プレザントレジェンド、その父タピットという血統の3歳牡馬。2018年9月16日にアルゼンチンのラ・レジェンダ・デ・アレーコ牧場で産まれた。


 昨年4月23日のデビュー戦を白星で飾ると、9月にウルグアイの2000ギニーにあたるGⅠポージャ・デ・ポトリージョス(ダ1600m - 3歳)、11月にダービーにあたるGⅠナシオナル(ダ2500m - 3歳)を優勝して2冠馬となった。古馬との対決は今回が初めてだったが、見事な末脚を披露して新たなウルグアイ王者に輝いた。通算成績は9戦5勝(重賞3勝)。


 僅差の2着に敗れたオリンピックハーヴァードは、、2019年3着、2020年4着、2021年2着、そして2022年2着と、4度目の挑戦も跳ね返された。残り400m付近で鞍上のエクトル・ラソ騎手が鞭を落とすアクシデントにも見舞われた。ラソ騎手は手ムチで必死に追ったが、1/2アタマ差届かなかった。


 ベニテス氏はプレリュードライの次走について、4月2日にチリのチレ競馬場で行なわれるGⅠラティーノアメリカーノ(ダ2000m - 3歳以上)を目指すと明言した。ホセ・ペドロ・ラミーレスの勝ち馬は無条件でウルグアイ代表に選出されるため、体調に問題がなければ南米選手権に出場するだろう。昨年のアエロトレン(Aero Trem)に続き、ウルグアイ代表馬による連覇となるだろうか。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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