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GⅠシウダー・デ・モンテビデオはペッパーミルが繰り上がり優勝


写真:Ovación https://www.elpais.com.uy/ovacion/turf/pepper-mill-impuso-reclamo-onthefield.html

 1月6日、ウルグアイのマローニャス競馬場でGⅠシウダー・デ・モンテビデオ(ダ2000m - 3歳以上牝馬)が行なわれた。毎年1月6日に開催されるウルグアイ・チャンピオンズデーの1つで、ウルグアイの最強牝馬決定戦となっている。


 今年は16頭で争われた。連覇を狙うアグネスゴールド産駒の⑪オンラレアル(Honra Real)、GⅢロンジンカップ(芝1600m - 3歳以上牝馬)の勝ち馬で同じくアグネスゴールド産駒の⑮デミムーア(Demi Moore)、前哨戦のGⅡエスティムロ(ダ2000m - 3歳以上牝馬)を勝ったトレスボタス(Tores Botas)など古馬は有力馬が揃った。しかし、1000ギニー馬もオークス馬も不在と、3歳勢は物足りないメンバーとなった。


 ⑫ケフェリシダー(Que Felicidad)がハナを切り、トレスボタスが2番手に控えた。1番人気のオンラレアルは後ろから4頭目の位置に控えた。直線では馬群が広がってほぼ横一線になった。3番手を追走していたマイコル・デ・ソウザ騎乗の①オンザフィールド(On The Field)が馬場の真ん中から脚を伸ばし、そのまま1着でゴール板を駆け抜けた。9番人気の伏兵が大金星かと思われたが、残り400m地点で内にヨレて2着入線の②ペッパーミル(Pepper Mill)を妨害、ペッパーミルの陣営から異議申し立てがあった。これが認められてオンザフィールドは2着降着。ジャイール・ペレイラ騎乗の5番人気ペッパーミルが繰り上がりで優勝となった。3着には3歳馬④ニーナリッチ(Nina Ricci)が入った。オンラレアルは9着に敗れた。


 馬主のセルヒオ・シルバ氏は表彰式で、「このトロフィーを受け取れるなんて言葉が見当たらない。ここでトロフィーを掲げられるなんて信じられない」と、興奮を抑えきれずに述べた。


 同馬を管理するファクンド・サンテステバン調教師は「馬主の判断でこのレースを走らせることにした。私としてはあまり乗り気ではなかった。前走はアルゼンチンのサン・イシドロ競馬場に遠征したので20日ちょっとしか間隔がなかったし、ダートも合っているとは思わなかった。しかし、距離は適性だったし、馬の状態も良かったので出走を決めた」と語った。


 ペッパーミルは父エルプラード、母パーフェクトラン、その父パーフェクトパレードという血統の6歳牝馬。2015年7月25日にアルゼンチンのビケーダ牧場で産まれた。


 2018年2月9日にアルゼンチンのパレルモ競馬場でデビューした。2020年1月まではアルゼンチンで走ったが、リセールでウルグアイの馬主に購入され、2020年11月からウルグアイに主戦場を移した。昨年8月に行なわれたGⅢフォメント(芝2100m - 4歳以上牝馬)を人気薄ながら勝利すると、12月にはアルゼンチンのサン・イシドロ競馬場で行なわれたGⅠコパ・デ・プラタ(芝2000m - 3歳以上)に挑み、ディディア(Didia)の4着と健闘した。今回は久しぶりのダート戦だった。通算成績は30戦5勝(重賞2勝)。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

Twitter : @koyakinoshita24

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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