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  • 木下 昂也(Koya Kinoshita)

名門ラ・ポーム牧場のウルグアイ拠点が解散

 南米のサラブレッド生産を長らく支えてきた名門生産牧場が解散する。


 ウルグアイのラ・ポーム牧場が3月30日に解散総セールを開催することが分かった。同牧場が所有する2020年産馬、2021年産馬、2022年産馬、繁殖牝馬が上場される。繁殖牝馬の中には、2019年のウルグアイ年度代表馬アフステフィスカル(Ajuste Fiscal)の母ブレード(Braid)や、2020年のウルグアイ・ダービー馬エルパトリオータ(El Patriota)の母パトリアミーア(Patria Mía)が含まれる。



 1922年、アルゼンチン最大の食品会社モリーノス・リオ・デ・ラ・プラタの会長だったシモン・グスマン氏が、所有馬をフランスのレースに出走させるため同国に渡るついでに、フランスで土地を買ってサラブレッドの生産牧場を開いた。その地にリンゴが茂っていたことから、牧場は『ラ・ポーム牧場(Haras De La Pomme)』と名づけられた。Pomme はフランス語でリンゴを意味する。


 第2次世界大戦が始まると、グスマン氏の息子であるロジャー・グスマン氏はアルゼンチンに帰国し、1941年にブエノスアイレス州のサン・アントニオ・デ・アレーコにラ・ポーム牧場を移した。これがアルゼンチン・ラ・ポーム牧場の始まりである。


 初期には、イギリス・ダービー馬カメロニアン(Cameronian)やアスコット・ゴールドCの勝ち馬フォックスハンター(Foxhunter)といった種牡馬が繋養された。これら種牡馬から、アゲイン(Again)、スウィング(Swing)、インブローリオ(Imbroglio)、ニアルコス(Niarkos)、クリック(Klick)、バンビーノ(Bambino)、モーメ(Mome)、フォショーナ(Foxona)といった名馬が誕生した。


 ラ・ポーム牧場はその後もアシデーロ(Asidero)、ジェントルマン(Gentleman)といった活躍馬を輩出し、アルゼンチンだけでなくウルグアイとアメリカにも生産拠点を築いた。現在アメリカの拠点では、近年の代表生産馬である2018年のアルゼンチン最優秀古馬牝馬ラエストラーニャダマ(La Extraña Dama)が繁殖牝馬をしている。


 しかし、2020年11月には新型コロナウイルスの影響もあってアルゼンチンの本拠地を閉鎖。ウルグアイとアメリカでの生産に集中することになった。だが、今回ついにウルグアイ拠点も解散となり、80年以上も南米競馬のサラブレッド生産を支えた名門牧場ラ・ポーム牧場が南米大陸から消えることとなった。


 なお、アメリカ・ケンタッキーの拠点がどうなるかについては報道がない。



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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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