
木下 昂也(Koya Kinoshita)
【スペイン語でアメリカ競馬】リッチストライクのプリークネスS回避についての討論をざっくり翻訳
【ラ・トリフェクタ(La Trifecta)】
・America's Best Racing が提供するスペイン語放送
【コメンテーター】
・アニス(Annise Montplaisir)
・クラウディア(Claudia Spadaro)
【内容】
・馬のための選択 VS 3冠を見たいファンのための選択
・最初の10分程度から要点を抜粋して翻訳・一部改編
・誤訳はごめんなさい
クラウディア
リッチストライクはプリークネスSに出走しない。これについてアニスの意見はどう?
アニス
詳しい事情は分からない。しかし、プリークネスSを回避するという決定は個人的には支持する。馬にとって何が一番良いのかを考えた上での決定だと思う。それに、多くの人がリッチストライクが3冠を達成する可能性は低いと考えている。
クラウディア
でも、リッチストライクはケンタッキーダービーすら勝つチャンスがなかった(=それでも勝ったのだから3冠のチャンスだってある)。
アニス
たしかにそのとおり。でも、わたしは馬のために最良の決定が下されなければならないと信じている。陣営は準備が整っていないと判断したから回避したのではないか。
クラウディア
ゴール後にポニーとポニーボーイに咬みついた。レース後も充分にスタミナは残っていた。馬の状態は良い。怪我もしていない。単に陣営がプリークネスSを走らせたくないだけだろう。ケンタッキーダービーの勝利は世界中に大きな影響を与え、プリークネスS出走を望んでいた人々がたくさんいる。馬のコンディションは良く、実力がある。回避はあまりにも残念なこと。
アニス
馬のための選択か、ファンのための選択か。この2択は非常に悩ましい。
クラウディア
でも "ミドル" を選ぶこともできた。つまり、レースに登録しておいて、後にスクラッチする。そうすることでも、ファンにショーや楽しみを提供することはできた。出走するのかな、しないのかなというワクワクも含めて。
アニス
リッチストライクが出走しなくても、ケンタッキーオークスの勝ち馬が出走する。
クラウディア
(満面の笑みで拍手)それにシンプリフィケーションもいる。
アニス
これは良い状況だと思う。シークレットオースのためにプリークネスSを見て、リッチストライクのためにベルモントSを楽しみにする人もいる。
クラウディア
それはどうだろう。ベルモントSでリッチストライクを応援する人はそれほど多くないと思う。3冠を楽しみにしていた人々は裏切られた気分なのではないか。それに時間の問題もある。ケンタッキーダービーからベルモントSまで1ヶ月半。その間に熱狂は下火になる。
アニス
クラウディアの意見にも納得できる。競馬産業はロマンが求められる世界だから。もし自分が馬主や調教師だったらと考えると、馬にとって最良の選択か、それともスポーツ界(=ファン)にとって最良の選択か、どちらかを選ぶのはとても難しい。重圧に耐えられない。
クラウディア
私には馬の状態は良く見えている。怪我もしていないし、100%の状態。
アニス
しかし、プリークネスSを走って問題が発生したらという想定もできる。プリークネスSのレース後にトラブルが起こって、結局ベルモントSに出走できないというリスクもある。
クラウディア
カニョネーロ(1971年にベネズエラ調教馬としてケンタッキーダービーを勝利)の例を思い出して。ケンタッキーダービーではノーチャンスと思われて勝ち、プリークネスSでもノーチャンスと思われて勝った。何が言いたいのかと言うと、リスクを冒さなければ勝利を得られない。
アニス
これは本当に難しい問題。シークレットオースがプリークネスSを走るので、多くのファンが競馬場に押し寄せるだろう。リッチストライクが出走しないことで当初よりプリークネスSに対する注目度は下がったが、ベルモントSで彼に期待しているファンもいるはず。
クラウディア
競馬界のことを考えたら、リッチストライクは絶対的にプリークネスSを走るべきだった、というのが私の意見。
アニス
実は来週の水曜日からスペインに旅行に行くから、プリークネスはスペインで見るんだよね(笑)
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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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