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アメラサードがGⅠクリーア・ナシオナルで名誉挽回


アメラサード(Amelazado)
写真:meridiano https://meridiano.net/hipismo/hipismo/246084/amelazado-gana-en-final-dramatico-la-segunda-gema-de-la-triple-corona-de-la-rinconada.html

 7月3日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でGⅠクリーア・ナシオナル(ダ2000m - 3歳)が行なわれた。このレースはベネズエラ牡馬3冠競走の2戦目である。


 今年は8頭で争われた。1冠目のGⅠホセ・アントニオ・パエス(ダ1600m - 3歳)を勝った③コロッスス(Colossus)に注目が集まった。前走後に脚の裂傷が判明したが、全快して2冠獲りに挑む。④アメラサード(Amelazado)は大本命として1冠目に臨んだが、まさかの3着に敗れた。今回はリベンジを狙う。1冠目で大外からもの凄い脚で追い込んで2着に入った⑧シマロン(Cimarrón)も期待された。


 最初のコーナーでアクシデントがあった。大外枠から勢いよくハナに立ったシマロンが、カーブを曲がれずに外ラチのほうまで突っ込んでしまった。これでシマロンは完全に脱落。替わって先頭になったのは②インプレッシヴプルウィウス(Impressive Pluvius)で、コロッススとアメラサードが並んで2番手を追走した。直線ではインプレッシヴプルウィウスとアメラサードが壮絶な叩き合いを繰り広げた。直線の入口でいったんは先頭に出たアメラサードをインプレッシヴプルウィウスが盛り返して交わしたが、ゴール直前でシプリアーノ・ヒル騎乗のアメラサードがインプレッシヴプルウィウスを差し返して勝利した。勝ちタイムは2分7秒80。2冠に挑んだコロッススは3着だった。


 レースを見守ったベネズエラ競馬機関のアントニオ・アルバレス会長は「素晴らしいレースを見させてもらった。12月のクラシコ・デル・カリベ(中米選手権)を勝てる能力を持っているだろう」と、アメラサードの走りを称賛した。


 アメラサードは父イエスバイジミニー、母インデリブルルージュ、その父ウッドマンという血統の3歳牡馬。2019年3月7日にベネズエラのラ・オルリャーナ牧場で産まれた。


 2月6日のデビュー戦を白星で飾ると、GⅢマウリシオ・アサール(ダ1600m - 3歳)を10馬身差、GⅡヒポクリト(ダ1600m - 3歳)を5馬身差で快勝した。無傷の3連勝でGⅠホセ・アントニオ・パエスに挑んだが、コロッススから6馬身も離された3着に敗れた。今回はゴール前で驚異的な根性を見せ、見事に名誉を挽回した。通算成績は5戦4勝(重賞3勝)。


 なお、最初のコーナーで逸走したシマロンに騎乗していたラファエル・ソラーノ騎手への制裁はなかった。シマロンは以前のレースでもコーナーを上手く曲がれておらず、ソラーノ騎手もレース後に自身のTwitterで「シマロンは乗り難しい馬である。多くの人は私が何も対処しなかったと批判するだろうが、馬が猛然と外に突っ込んでいったのは見れば分かる。操縦はまったくできず、外ラチに激突するかと思った」と説明した。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

Twitter : @koyakinoshita24

G-mail : kinoshita.koya1024@gmail.com

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Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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