
木下 昂也(Koya Kinoshita)
リンダカーターが無敗で史上14頭目のベネズエラ牝馬3冠を達成

写真:OFICIAL INH(@OficialINH) https://twitter.com/OficialINH/status/1551293144796471302
7月24日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でGⅠヘネラル・ホアキン・クレスポ(ダ2400m - 3歳牝馬)が行なわれた。このレースはベネズエラ牝馬3冠競走の最終戦となっている。
今年は5頭で争われた。⑤リンダカーター(Lyndacarter)が無敗の牝馬3冠を目指して出走。1冠目で2着だった④フィロメナ(Philomena)、2冠目で2着だった①レタル(Letal)が逆転を狙った。
大外枠から好スタートを決めたリンダカーターがハナを切ろうとしたが、最初のコーナーを回るところで内から②オルグジョーサ(Orgullosa)が先頭を奪った。差のない2番手にリンダカーターがつけ、そこから少し離れて③マルティーナ(Marttina)とフィロメナが追走した。逃げ馬は早々に脱落し、直線の入口ではリンダカーター、マルティーナ、フィロメナの三つ巴の争いとなった。これをラファエル・ソラーノ騎乗のリンダカーターがフィロメナの追撃を1馬身差振り切って勝利した。勝ちタイムは2分37秒60。ラップは400mを24.1、800mを51.1、1200mを78.3、1600mを104.4、2000mを129.4。
「胸におさまりきらないほどの感動が湧いている。騎乗の機会を与えてくれたラモン・ガルシーア調教師と、馬主のマックス・ポカの人々に心から感謝した。短期間でこんなことが起きるなんて想像もしていなかった。神のおかげで偉業を成し遂げることができた。この3冠をベネズエラ国民に捧げる」と、鞍上のラファエル・ソラーノ騎手は述べた。
「神と、厩舎のみんなに感謝したい。非常に感動している」と言った管理するラモン・ガルシーア調教師は、2019年のアフロディータデパドゥア(Afrodita De Padua)以来、これが2度目の牝馬3冠達成である。
リンダカーターは父ヴァケーション、母ダイヤモンドダズル、その父インディアンチャーリーという血統の3歳牝馬。2019年3月13日にベネズエラのラ・インバシオン牧場で産まれた。半姉セニョリータチェノーマ(Stra. Chenoma)は、同日に行なわれたGⅡアルマーダ・ナシオナル・ボリバリアーナ(ダ1600m - 4歳以上牝馬)を勝利した。
4月3日のデビュー戦から、GⅡアサンブレア・ナシオナル、GⅠイポドロモ・ラ・リンコナーダ、GⅠプレンサ・イピカ・ナシオナルと無傷の5連勝をおさめ、2021年のサンドバレーラ(Sandovalera)以来となるベネズエラ競馬史上14頭目の牝馬3冠を達成した。無敗での達成は2014年のニンファデルシエロ(Ninfa Del Cielo)、2021年のサンドバレーラ以来3頭目となる。
また、リンダカーターは3歳になってからデビューした馬であり、2歳戦を走らずに牝馬3冠を達成したのは2014年のニンファデルシエロ、2019年のアフロディータデパドゥア以来3頭目である。ニンファデルシエロが2014年1月12日のデビューから175日、 アフロディータデパドゥアが2019年2月9日のデビューから162日での3冠達成だったが、リンダカーターが2022年4月3日のデビューから112日で3冠を達成したことにより、デビューから3冠達成までの最短記録を大幅に更新した。
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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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