• 木下 昂也(Koya Kinoshita)

ダニエロルドが激闘を制してベネズエラ最大のGⅠシモン・ボリーバルを優勝


ダニエロルド(Danierold)
写真:OFICIAL INH(@OficialINH) https://twitter.com/OficialINH/status/1586831782141386752


 10月30日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でGⅠシモン・ボリーバル(ダ2400m - 3歳以上)が行なわれた。ベネズエラでもっとも重要なレースである。


 国内最大の競走にふさわしく、出走11頭中9頭がGⅠ馬という非常にレベルの高い1戦となった。昨年の覇者⑧ルシターノ(Lusitano)が連覇に挑む。今年はまったく良いところなく大敗が続いているが、大舞台で復活なるだろうか。前走のGⅠジョッキークルブ・デ・ベネスエラを8馬身差で逃げ切った⑤バリーホワイト(Barrywhite)はGⅠ連勝を狙う。2021年に無敗で牝馬3冠を達成した⑪サンドバレーラ(Sandvalera)が唯一の牝馬として出走。バレンシア競馬場の王者である⑦サンソン(Sansón)も参戦する。


 サンドバレーラが大外枠から先手を主張してハナを奪った。前走で逃げたバリーホワイトは2番手に控えた。その後ろに⑥パーセキューテッド(Persecuted)と①ダニエロルド(Danierold)を含む4頭が続き、6頭が密集して先頭集団を形成した。粘るサンドバレーラにダニエロルドが最終コーナーで並びかけ、ここからレース史に残る激闘が始まる。一度は先頭に出たダニエロルドをサンドバレーラが差し返したが、ゴール前でダニエロルドが再びサンドバレーラをねじ伏せ、1/2馬身差の勝利をおさめた。勝ちタイムは2分23秒60。2着のサンドバレーラから10馬身も離れた3着に⑩アピストス(Apistos)が入った。


「神、家族、調教師、チーム、ファンに感謝したい。アントニオ・ベラルディ調教師の仕事ぶりは勝利に値するものだった。私を信頼してこの馬に乗せてくれた馬主のおかげで4度目のシモン・ボリーバルを勝利することができた」と、鞍上のハイメ・ルーゴ騎手は馬上インタビューで答えた。また、2着のサンドバレーラはもともとルーゴ騎手が手綱を握っていた馬であり「残り100mで盛り返してきた。彼女も偉大な馬で、2頭で良いレースができたと思う」と述べた。


 ダニエロルドを管理するアントニオ・ベラルディ調教師は「素晴らしい馬。本当に素晴らしい馬」と涙ながらに繰り返した。ベラルディ師は2014年に調教師としての活動を中断し、2021年に再開したばかりである。「健康状態に不安を抱えていた馬で、前の馬主が売りに出したときは最後まで売れ残った。残っていたことが本当にラッキーだった。高い能力の持ち主であることを示してくれた」



 ダニエロルドは父ゼットヒューマー、母アナベーラ、その父クラシックキャットという血統の5歳牡馬。2017年5月23日にベネズエラのウラーマ牧場で産まれた。


 2019年12月15日にデビューし、2戦目で初勝利をあげた。4歳までは条件戦とハンデ戦を勝つ馬に過ぎなかった。しかし、馬主が変わってベラルディ調教師の下に転厩した今年になって急成長。5月15日のGⅠフアン・アリアスで重賞初制覇を果たすと、8月にはGⅡグアルディア・ナシオナル・ボリバリアーナ、GⅠフンダシオン・デ・プロピエタリオスと連勝した。前走のGⅠジョッキークルブ・デ・ベネスエラではバリーホワイトに逃げ切りを許して5着だったが、名手ハイメ・ルーゴを背に大舞台で輝いた。通算成績は26戦8勝(重賞4勝)。


 ハイメ・ルーゴ騎手はシモン・ボリーバル4勝目となった。2003年にアルサック(Arzak)、2017年にグランウィル(Gran Will)、2019年にエンドリゴル(Endrygol)でこのレースを制している。


 ダニエロルドの次走についてベラルディ調教師は、12月に地元ベネズエラで開催される中米選手権コパ・コンフラテルニダーの名前を挙げたが、出走するかどうかはまだ分からないと述べた。




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