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『ベネズエラ最高の競馬実況者』ビルヒリオ・デカン氏が91歳で死去


ビルヒリオ・デカン(Virgilio Decán)
写真:meridiano.net https://meridiano.net/hipismo/hipismo/255024/fallece--aly-khan--a-los-91-anos-de-edad.html


 11月15日、ベネズエラ最高の競馬実況者の1人とも称されるビルヒリオ・デカン氏が亡くなった。91歳だった。デカン氏の娘であるイバノバ・デカン・ガンブス女史が Twitter で明らかにした。


 「アリー・カーン」の愛称で親しまれたビルヒリオ・デカン氏は、1931年6月13日にベネズエラのシウダー・ボリーバルで生まれた。


 競馬実況者としてのキャリアは1951年に始まった。当時ラディオ・クルトゥラル(Radio Cultural)というラジオ局でコマーシャル・アナウンサーをしていたデカン氏は、競馬実況を担当していたルイス・デルガード・カンポス氏の代役としてレース実況を行なった。1400mのレースで、セラーヘ(Celaje)という牝馬が勝利した。


 それから60年もの長きにわたって競馬実況のマイクを握り続けた。ベネズエラのオスカーとして知られる「メリディアーノ・デ・オロ(Premio Meridiano de Oro)」を18年連続で受賞し、2014年にはカリブ競馬連盟の殿堂入りを果たした。

 

 現在はビルヒリオ・デカン氏の名がつけられたGⅠ競走がベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場で行なわれている。また、今年ベネズエラで開催される中米選手権コパ・コンフラテルニダーが、ビルヒリオ・デカン氏追悼競走になることがカリブ競馬連盟から発表された。


 以下、ビルヒリオ・デカン氏の有名な実況を2レース。


■ ベネズエラのウラカンシ(Huracán Sí)が勝利した1977年の中米選手権クラシコ・デル・カリベ。絶望的な位置にいたウラカンシが、猛烈な末脚で画面外からフレームインをしてきた。まさかの勝利にデカン氏は絶叫。



1986年にベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場で開催されたGⅠラティーノアメリカーノ。レース史上初にして唯一のベネズエラ開催。ペルー代表のルッツ(Lutz)が逃げ切り、「ペルーのルッツが勝利した!」と叫んだ。


 

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木下 昂也(Koya Kinoshita)

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Mail : kinoshita.koya1024@gmail.com

Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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