
木下 昂也(Koya Kinoshita)
イラッド・オルティスがGⅠコンパラシオンでベネズエラ初勝利を決める

写真:OFICIAL INH(@OficialINH) https://twitter.com/OficialINH/status/1602001939864391681

12月11日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でGⅠコンパラシオン(ダ1600m - 2歳)が行なわれた。
今年は5頭で争われた。デビューから無傷の3連勝、前走のGⅠを10馬身差で圧勝した①テキーラ(Tequila)が、出走唯一の牝馬ながら1番人気に支持された。同日の中米選手権に参加するため凱旋帰国した名手ハビエル・カステジャーノ騎手が手綱を握る。
残る4頭のうち3頭は未勝利馬。④エルグランエラディオ(El Gran Eladio)は1勝馬だが、牡馬の強豪ボンバソに1 1/2馬身差まで迫った実績がある。この馬の鞍上はエミサエル・ハラミージョ騎手が務める。
③リトレフラテッリ(Li Tre Fratelli)がハナを切ろうとしたが、テキーラがかかり気味に先頭を奪った。リトレフラテッリは無理をせずポジションを下げ、代わってテキーラと度馬主のエルグランエラディオと⑤パデル(padel)が上がっていった
注目されたテキーラだが、3コーナーから4コーナーにかけてズルズルと後退し、完全にレースから脱落した。直線に入るとイラッド・オルティス騎乗のリトレフラテッリが抜け出し、2着のパデルに8馬身差をつける圧勝をおさめた。良馬場の勝ちタイムは1分36秒80。
リトレフラテッリは父ティズウエスト、母ムニェコータ、その父タコネオという血統の2歳牡馬。2020年2月9日にベネズエラのウラーマ牧場で産まれた。
2022年11月6日のデビュー戦はエルグランエラディオの2着。1度レースを経験した上澄みが大きかったか、ライバルをまったく寄せ付けずにGⅠ勝利をおさめた。通算成績は2戦1勝(重賞1勝)。
鞍上のイラッド・オルティス騎手はこれがベネズエラ初騎乗・初勝利・初GⅠ勝利となった。スタンド前に引き上げてくると満員の観客から歓声を浴び、感極まって涙を流した。
「ベネズエラでの騎乗を可能してくれた関係者の方々、応援してくれるベネズエラのすべての競馬ファンに感謝したい。ずっとこの場所で勝ちたいと思っていた。夢が叶った」と、オルティス騎手は馬上インタビューで答えた。

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木下 昂也(Koya Kinoshita)
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