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中米古馬王者エルデフロイスがGⅠプレシデンテ・デ・ラ・レプブリカで復活の勝利


エルデフロイス(El De Froix)
写真:OFICIAL INH(@OficialINH) https://twitter.com/OficialINH/status/1650217024520331269

 4月23日、ベネズエラのラ・リンコナーダ競馬場でGⅠプレシデンテ・デ・ラ・レプブリカ(ダ2400m - 4歳以上)が行なわれた。直訳すると『共和国大統領杯』となり、ゴール板には現ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥーロ氏の肖像画が飾られた。


 今年は6頭で争われた。少頭数のレースとなったが、GⅠジョッキークルブ・デ・ベネスエラを含む4連勝中の③テンプラリオ(Templario)、昨年の中米選手権コパ・コンフラテルニダーを制して中米古馬王者に輝いた⑥エルデフロイス(El De Froix)など、6頭中5頭がGⅠ馬というハイレベルな1戦となった。


☞☞☞ テンプラリオが最後方からラチ沿いを強襲してGⅠジョッキークルブ・デ・ベネスエラを勝利




 出走唯一のGⅠ未勝利馬②ドリアングレー(Dorian Gray)がハナを切った。2番手には④パパーペドロ(Papá Pedro)と⑤ロッドヘンドリック(Rod Hendrick)が並ぶようにして追走した。その後ろにエルデフロイスがつけ、テンプラリオは前走と同じように最後方で脚を溜めた。


 3コーナーで前の4頭が団子となり、直線の入り口では馬の隙間からエルデフロイスが抜け出して早くも先頭に立った。シプリアーノ・ヒル騎乗のエルデフロイスはそのまま最後まで粘り切り、勝ちタイム2分35秒00で長丁場を1着で駆け抜けた。


 1 1/2馬身差の2着にはロッドヘンドリックが入り、さらに4馬身離れた3着がパパーペドロだった。注目されたテンプラリオは末脚不発で4着に敗れた。



 エルデフロイスは父キングセラフ、母ガセルダ、その父ワイルドワンダーという血統の6歳牡馬。2017年5月10日にベネズエラのラ・オルリャーナ牧場で産まれた。


 2020年7月5日にデビューし、3戦目で初勝利をあげた。3歳時はこの1勝のみに終わるが、4歳になって急成長。2021年9月5日のGⅠジョッキークラブ・デ・ベネスエラを勝利してGⅠ馬の仲間入りを果たした。


 昨年はベネズエラ代表として中米選手権コパ・コンフラテルニダーに出走し、メキシコ代表馬エルサント(El Santo)との壮絶な叩き合いを制して中米古馬王者の座に輝いた。前走のGⅠジョッキークラブ・デ・ベネスエラではまさかの5着に敗れたが、見事な巻き返しでGⅠ3勝目をあげた。


☞☞☞ エルデフロイスがレース史に残る叩き合いを制して中米古馬王者の座を手に入れる


 なお、エルデフロイスはこのレースより所有者がアラバホスからペルセベランシアに変更になっている。それに伴い、管理もフアン・ガルシーア調教師からリカルド・ダンジェロ調教師に移った。アラバホスの代表者であるホセ・カルロス・ゴメス氏は、自身が運営する会社が財政的な問題を抱えたためエルデフロイスを売却した。おかげで財政問題は解決されたという。




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木下 昂也(Koya Kinoshita)

【Twitter】 @koyakinoshita24

【Instagram】 @kinoshita_koya1024

【Mail】 kinoshita.koya1024@gmail.com

【HP】 https://www.keiba-latinamerica.com/

Koya Kinoshita

スペイン語通訳

スペイン競馬と中南米競馬を隅々まで紹介&徹底解説する『南米競馬情報局』の運営者です。

全国通訳案内士というスペイン語の国家資格を所持しています。

東京在住のインドア派。モスバーガーとミスタードーナツが好きです。

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